バラは病害虫に弱い植物と言われることが多い。バラの家では、バラの病害虫に対する強さを、Type1〜Type4に分けています。病害虫に強いバラを選べば、農薬は不要かもしれない。気に入ったバラが、病害虫に弱い場合は農薬に頼ることになります。そこで、農薬について調べた。農薬の効能は病気に対するものと虫に対するものに大きく分けられます。
結局、何を使えばいいの?
まず結論から、どんな薬剤をいつ使うかを記します。
基本は、3月、4月、5月、6月、9月、10月の月には薬剤を使う。7月と8月は暑さゆえ病気や虫の活動が収まるので、薬剤を使う必要はありません。
もし、(病気を防ぐ殺菌剤だけでなく)害虫を殺す殺虫剤を使っても気にしないよということであれば、以下を交互に使うと良い。例えば、月の第一週はベニカXファインスプレーで、月の第3週はマイローズ殺菌スプレーというように。
- ベニカXファインスプレー
- マイローズ殺菌スプレー
殺虫剤はなるべく使いたくないという人は、以下を交互に使うと良い。アブラムシ等で困ったときにパイベニカVスプレーを使うと良いでしょう。パイベニカVスプレーは除虫菊由来の殺虫剤で蚊取り線香のようなものです。
- マイローズ殺菌スプレー
- トップジンMスプレー
もし、スプレー剤ではなく自分で薬剤を希釈して散布しても良いなら、以下を交互に使うと良いでしょう。カスミンボルドーは、薬剤耐性菌の発生が非常に少ない薬品で、お勧めです。どちらも病気を防ぐ薬剤で殺虫剤ではありませんので、別途殺虫成分を含む薬剤を適宜散布します。
- サンボルドー
- トップジンM
薬剤の選び方
スプレータイプ vs 乳剤・水和剤
買ってきてそのまま散布できるスプレー剤と、自分で希釈して使う乳剤・水和剤があります。スプレー剤は手軽ですが、少し割高です。育ているバラの数が少ない人はスプレー剤が楽で良いでしょう。
殺菌成分 vs 殺虫成分
バラの代表的な病気は、うどん粉病と黒星病です。どちらも菌(カビ、糸状菌)が原因です。これらを防ぐための成分が殺菌成分です。一方、アブラムシやヨトウムシなどの虫を殺すのが殺虫成分です。
スプレータイプの薬剤は、殺菌成分と殺虫成分が予め混ぜられているものがあります。
殺虫剤を撒くことに抵抗のある人は、殺菌成分のみの薬剤を選ぶと良いでしょう。
薬剤耐性
菌も虫も、次第に薬剤が効かなくなってきます。薬剤耐性をつけてきます。
それを防ぐために、異なった系統の薬を使いまわす「ローテーション」を行います。ここで少し面倒なのは、成分が異なっていても系統が同じ場合があり、同じ系統の薬剤でローテーションしても効果はありません。
まとめ
無農薬でバラを育てたい人もいれば、農薬散布しても好きなバラを育てたい人もいるでしょう。其々の主義にしたがって、バラを育てるのが良いと思っています。
農薬を使う人も、効果的に農薬を使うことでその使用量が減って良いです。しかし、農薬の選び方について、なかなかまとまった情報がありません。私などは、適当に薬剤を選んだため同じ系統の薬剤でローテーションしていました(「バラの消毒」)。
今回、農薬について調べた結果が皆さんのハッピーライフの参考になれば嬉しく思います。
追記
実際の私の薬剤使用を記録したエントリは以下にあります。
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