kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



電通の働き方改革:”効率化”という無茶振り、社員は残業時間削減がポーズだと知っている

クローズアップ現代プラス「電通・密着 ”働き方改革”はなるか?」を見た。

電通の社長へのインタビューを聞いていて、これはダメだなと思った。

 

電通の”働き方改革”

 電通の改革案は「再来年までに労働時間を2割削減」

  • 社員・契約社員の増員
  • 効率的な働き方を評価の対象に
  • PCによる作業の効率化

これらを実施した上で、現在の利益水準を維持する方針だ。

 

要するに、「効率よく働いたら残業しなくても利益が出せるでしょ」、「短時間労働と、利益を出すことの両方をやってね」と電通社長は社員に言っている。

 

残業時間削減と利益の維持の両方を社員に求めると、「残業時間を削減」というのは世間へのポーズだと社員は認識する。全館消灯・強制退去なんて世間への広報でしょう?ハイハイ家に持ち帰って仕事をしますよ、と社員は思う筈だ。

 

真剣に向き合うならば、経営者は「利益が減ってもいい! 責任は社長が取るから、残業するな!!」と言わなければ、社員はそれを本気だと思わない。

 

ヤマト運輸の経営者と、電通の経営者

ヤマト運輸がアマゾンの仕事を断った。大量の仕事をくれるアマゾンに歯向かうのは運送会社として勇気の必要な経営判断だ。それでも、ヤマト運輸の経営者はアマゾンからの仕事を減らすことを選択した。荷物の配達をする現場の人間が疲弊していることを、経営者が分かっているからだ。この選択が利益を減らすのは覚悟の上だ。

 

電通では、長時間残業により社員が自殺した。それでも利益を減らしたくない、経営者のそんな想いがNHKのインタビューに滲み出ている。

会社にいる人間にとって自分の会社が日々縮小していくことに、自分の時間を減らして行くことが、健全な働き方としてあり得るのかというと私はあり得ないと思う。

 

NHKによる社長へのインタビュー内容

NHK 「ファミレスで残業しているそういう社員もいるという実態をご存知ですか?」

 

電通の山本社長「その実態は知りません。そういうことは起こりうるかもしれないということは認識している。ただ非合理的でもやらないといけない状態にうちの会社はあるので、それはやっているが、そうではなくて、もっと合理的に時間と健康をコントロールできる状態になったならば、少なくとも全館消灯 全員強制退去のような非合理的なことはなくなっていく。」

 

NHK「どうこれに対処していけば良いのか? 経営者としてはどうして行くのでしょうか?」

 

電通の山本社長「時間を短くしても従来と同じだけの量と質、あるいは凌駕するようにできるようにして行くことにたどり着かないと、事業が縮小していくということなので、会社にいる人間にとって自分の会社が日々縮小していくことに、自分の時間を減らして行くことが、健全な働き方としてあり得るのかというと私はあり得ないと思う。健康である上に、さらに良いコンディションで仕事ができる、それが社員にとっても仕事にとってもけっかとしてはお客さんにとっても一番いいこと。そのことが実現できるような環境を整えることが責任だと思っている。」

 

まとめ

会社の文化を変えられるのは経営者だけだ。「残業時間削減」と「利益の維持」の両方をやれ、という指示では、会社は変わらない。「残業時間削減」がただのポーズだと社員は見抜くからだ。