kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



次のリストラ領域はAIかもしれない

 世の中リストラが行われていますが、次の大リストラが行われるのはAI領域だというお話です。ただの駄文です。

 

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 上は、45歳以上に対して早期退職・希望退職募集を多くの企業が行っている、いわゆるリストラが行われているという話です。

 

 日本では、社員をクビにするには法的に色々難しいところがあるのですが、欧米並みに今後はドライにリストラが行われていくことが予想できます。そうすると、次のリストラ領域はどこか?ということを考えると、AI(人工知能)領域だと思うんですね。

 リストラが行われると、世間はその会社をブラックだとか経営者がアホだとかいうのですが、掘り下げが足りません。そもそも何故リストラが行われるのかを考えましょう。光あるところに影があるように、成長の後にはリストラがあるのです。

 

 企業の成長戦略を描く上で、成長市場をみつけそこに乗り込んでいくというのが基本です。そういえば、今朝アップルが動画配信事業に乗り出すとニュースが出ていましたね。これも、TVによるコンテンツ配信に変わってNetflixAmazonなどの動画配信が伸びているので、それにあやかろうとするアップルの動きです。

 成長市場に乗り込んでいくという考え方をして事業を起こすと、その事業は大抵は赤字になります。これから市場は10倍、100倍に大きくなっていくだから最初は赤字でも早期参入が必要だという理屈です。ベンチャー企業の場合、この理屈が一層がまかり通っていて、赤字企業に投資するベンチャーキャピタルがゴロゴロいます。中国のシャエ自転車ベンチャはのきなみ大赤字でもどんどん投資が集まりました。ベンチャキャピタルは、投資の成功率が1万分の1くらいでしょう。それでも成功した時に大きなリターンが見込めるので投資が成立します。

 この成功率1万分の1をよく考えてください。99.99%の企業は失敗します。そこで働いていた人はどうなるのでしょうか?当然リストラされます。

 

 世の中の多くの人が成長市場だと考えると、競うように多くの投資が集まります。それが新技術により世界を一変させると言われる領域ならなおさらです。投資家や起業家はお互いに負けまいと投資を加速します。未来の成長市場で競合他社に勝ち抜くため、多くの投資を集め、多くの技術者を雇い開発を進めようとします。ガートナーのハイプサイクル(ハイプカーブ)でいうところの流行期(過剰期待)に突入します。

 一方で将来の成長市場とは幻想であることが多い。昔はユビキタスが世界を変えると言われていました。ナノテクも世界を変えると言われた時期がありました。シェアリングビジネスもそうですね。もともと将来の話ですから、思う通りに成長しなかった市場はたくさんあります。するとどうなるかというと、投資が引き上げられ大リストラが廃寺まります。ハイプサイクルでいう幻滅期とは大リストラの時期です。

 

 さて、AIはどうでしょう?AIの基本技術である深層学習はすでに流行期を迎え、これから減滅期に向かいます。アカデミアや研究所では今後も技術成果は出続けると思います。AIを使うにはデータのクレンジングや欠損データの扱いなど人手に頼る部分が多く、エンジニアリング作業に人手がかかります。しかし、これもツール化が進めば自動化できていくでしょう。今は、AIはツール化に投資が集中していますから。

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先端技術のハイプサイクル

 

 山が高ければ谷も深い。AIへの投資は凄いため、次に来るAI領域のリストラは激しいように思います。