本屋に入ると、種々のコツを集めたいわゆるHack本をたくさん目に付く。私もその手のHack本は好きでよく読むのですが、Hack本をある程度の量を読むとあまり効果が無いなっと思うようになってきました。何故だろうと自問自答してみると、"戦略と戦術"という言葉が心に浮かんできます。
戦略と戦術の違いを簡単に言うと、次のようになる。
具体例を挙げれば、”お金持ちになるために、手元資金をアルバイトで貯めて、これを債券で増やし、増えたら株に投資してドンと増やす”、これが戦略。この戦略に基づいて、"アルバイトはどこでやるのか、どれくらいの時間やるのか"を決めるのが戦術。
Hack本というのは実は戦術に関して記しており、戦略すなわち何のために(勉強、仕事、異性を口説く)効率を上げるのか?については記していない。そのためHack本の言う効率を上げるコツを実行するモチベーションがいまひとつ上がらない、という人が多いのではないだろうか。
Hack本とは似て異なるものに自己啓発本がある。自己啓発本のバイブルとも言える「7つの習慣」を試しに読んでみると、戦略について書かれている。
第2の習慣:目的を持って始める
(中略)
(自分が死にその葬儀に集まった友人を想像し)あなたは、みなに自分の人格のどういうところを見て欲しかったのか。どういう貢献や業績を覚えていて欲しいのか。
(中略)
自分の価値観と方向性を明確にすることは、あなたの人生を根本的に変えることになる。
つまり、人生の目標を定めよ、そのために自分が死んだとき周りの人にどう自分のことを覚えていて欲しいか考えよ、と言っている。まさに人生の戦略である。
人生の目標を定めようと、この方法を試してみるとなかなか難しいことが分かる。しかしながら、戦略について考えを巡らすことは有意義であるだけでなく結構おもしろいものである。
- 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephen R. Covey,ジェームススキナー,川西茂
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