D90を購入し、取扱説明書も読まずに楽しく使ってみました。綺麗に撮れていると思います。でも、せっかくなので取扱説明書もまじめに読んでみようと思います。
今日は、オートフォーカス(AF)について読んでみました。AFの設定については、名前の付け方が紛らわしいので注意が必要でした。ポイントは「AFモード」と「AFエリアモード」は異なるものを差していることに気付くことと、「AFモード」はライブビュー使用時と使用してないとき(ファインダーで撮影しているとき)とで異なるということを認識することでした。
AFエリアモードとは、11点あるフォーカスポイントのどこを使って焦点を合わせるかを決めるモードです。4種類あります(取扱説明書p179)。
- シングルポイントAFモード
- フォーカスポイントを自分で選び、選んだ1点のフォーカスポイントだけを使ってピントを合わせます。
- ダイナミックAFモード
- フォーカスポイントを選ぶのはシングルポイントAFモードと同じですが、AFモードがAF-AあるいはAF-Cの時には、選んだフォーカスポイントから被写体が一時的に外れても周辺のフォーカスポイントからのピント情報を使ってピントを合わせます。
- オートエリアAFモード
- カメラが自動的に、全てのフォーカスポイントから被写体を判別してピントを合わせます。
- 3Dトラッキング
- 構図変化時に自動でフォーカスポイントが移動する3Dトラッキングになります。選んだフォーカスポイントで被写体にピントを合わせると、シャッターボタンを半押ししている間は構図の変化に合わせて、フォーカスポイントを自動で切り替えてピントを合わせ続けます(AFモードがAF-AあるいはAF-Cの場合)。
一方、AFモードの方は、ファインダーでの撮影時には、一度合わせたピントを被写体の動きに応じて追従するかどうかを決めるモードです。
- AF-A
- 被写体が動かないときはAF-S、動くときはAF-Cになります。
- AF-S
- シャッターボタン半押しでフォーカスロックされます
- AF-C
- シャッターボタンを半押ししている間は、被写体の動きにあわせてピントを合わせ続けます*1。
さらに、ライブビューを用いた場合はファインダーを用いた場合とは、AFモードの内容が以下のように変わります。
- 顔認識AF
- 人物の顔を検出して、ピントを合わせます。
- ワイドエリアAF
- マルチセレクタを利用して任意の位置にフォーカスポイントを移動できる。
- ノーマルエリアAF
- ワイドエリアAFよりもフォーカスポイントが狭い。そのため、ピンポイントでピントを合わせられる。
ネットの記事を見ると、ダイナミックAFモードと3Dトラッキングの違いが分からないという意見をよく目にします。被写体が移動した際に使用するフォーカスポイントを自動的に変更するかしないかが違いに思えます。3Dトラッキングはフォーカスポイントを変更するのでピントの精度が良い分、動作が遅いということでしょう。
なぜ、ダイナミックAFモードや3Dトラッキングの機能があるかというと、これらの機能がないと、AF-Cモードで被写体にピントを合わせ続けているとき、被写体がフォーカスポイントから外れると背景にピントがあわせようと動いたり、被写体の前を何かが通過したりすると通過したものにピントを合わせようとします。これを防ぐための機能です。静止物の撮影であっても、構図を変えるためにレンズを振った場合などにもピントが合い続けるので、ダイナミックAFモードや3Dトラッキングを愛用している人がいるようです。
*1:見方を変えると、フォーカスロックできないということです。