就職シーズンもすっかり終わり、私も学生との面接に出ることはなくなってきました。こんな時期に、
「就職面接で投げかけられる一見たわいもない質問は、実は奥が深いらしい」という記事を見かけました。米国の記事の邦訳なのですが、面接する側として的を射ており、日本でも十分通用する内容です。
「お気に入りの本は?」、「いままで旅行した場所で一番好きなのは?」、「好きな映画は?」といった質問に、応募者がどう答えるかを、面接官は冷静に見ています。
私も見ていました。このような質問で学生の何を探っているかというと、この学生は興味の範囲が広いのか狭いのかを見ています。会社に入ると新しい情報をたくさん目にします。これらの情報を目に留めるかどうかは個人の興味範囲の広さに依存している気がしています。
本にしろ、旅先にしろ、映画にしろ、「そこから何を学び、これからどう活かそうとしているのか?」を、自分の言葉で語れるかどうかがカギ。「なぜ、それがお気に入りなのか?」を補足することで、自分のポジティブな姿勢や、考え方を伝えるのも有効です。
私も学生に何がすきかを答えてもらった後には、必ず「それは何故ですか?」と訊きます。本当は、こちらの質問が本命の質問なのです。学生が何をすきかを私は知りたいわけではなくて、どれくらい考えて日々生活しているかを知りたいのです。
あまり長くなりすぎず、質問の答えにさりげなく付け加えるとよいでしょう。
長く答えてくれても私は全然構いません。ただし、長く話す学生は、その話の前半と後半で矛盾したことを言うことが多いですね。話をしてくれている学生がびっくりするくらい私は真剣に話を聞いています。ですから、面接という場で、なんとなく話をするのは気をつけた方が良いと思います。まぁ、当たり前ですが。