客観的なデータとベストカレントプラクティスを駆使するロジカルシンキングは、60点の答えを見つけることはできるが、それ以上の答えを導くことはない。つまり、誰がやっても同じ答えに辿り着く、平凡な答えしかロジカルシンキングは導かない。論理を超えたジャンプのある答えをみつけるには、クリエイティビティが必要である。
佐藤可士和という一流のクリエイターが、その発想法を語ったのが本書である。中身を要約してしまえば当たり前な内容であるが、一流が語る基本にはやはり迫力がある。読み応えがあったのは以下*1。(1)世の中を多角的な視点で見ることそしてその視点が偏らないことが、自分の中の引き出しを増やす(気になることにタグをつける)。(2)一つのことに深くはまり、多から一を知る(ハマれるものを見つける)。
そして、私にとって一番気づきが大きかったのは、(3)お客様視点とお茶の間視点の対比の部分でした(似て非なるユーザと世間)。
- 作者: 佐藤可士和
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/06/26
- メディア: 単行本
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*1:括弧内は章タイトル