kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



省エネ住宅:遮熱と断熱

 住宅性能表示制度ができたせいか、外断熱だの内断熱だの色んな言葉をネットでみかけます。しかし、そもそも「断熱」って何か?というところで混乱があるように思えるので、まとめて見ます。

 そもそも、熱の伝わり方には、放射と熱伝導*1がある。放射というのは熱が空間を直接伝わるもので、太陽や焚き火に手をかざしたときに暖かさを感じるのはこの放射のせいです。一方、熱伝導というのは、物体の熱が徐々に伝わっていくもので、火にかけたフライパンのもち手が熱くなるのは、フライパンの底の熱がもち手まで熱伝導したためです。

 さて、遮熱というのは、放射による熱を防ぐものです。Low-Eガラスは遮熱の方法として最もポピュラーだと思います*2

 一方、断熱というのは、熱伝導による熱を防ぐものです。2重ガラスが断熱の方法としてポピュラーだと思います。

 夫々の利点・欠点を考えてみると、遮熱は外から入ってくる熱をはねかえしてしまうので、冬は寒くなります。一方、断熱は部屋を外部の影響から切り離すことにより空調の効きをよくすることができますが、ある程度厚みが必要になるので部屋が狭くなります。

 こうしてみると、完璧に遮熱・断熱すれば良いというものではなく、他の要因とバランスを取るのが肝心だと思います。

*1:その他に対流もあるが、今回の話に関係ないので省略。

*2:Low-Eガラスは放射を防ぐ面を、温暖な地方では外に向け、寒冷地では内に向けます。http://sumai.nikkei.co.jp/know/chishiki/index20060201j1000j1.html