kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



言葉の独り歩き「『2位で良い』は論外」

ノーベル賞をとった鈴木さんが蓮舫さんの発言を批判している、という記事があった。
「『2位で良い』は論外」 化学賞 鈴木さんに聞く 

これって、「2位ではなぜだめか?」と蓮舫さんが言った意図が鈴木さんに伝わっていない、すれ違いの発言だと思う。

当時のブログにも書いたように、スパーコンピュータの開発は経済産業省の管轄で、その開発目的は、
http://www.nsc.riken.jp/project/nerai.html

次世代スーパーコンピュータプロジェクトのシステム開発の目標は、国家基幹技術として、10ペタフロップス級のスーパーコンピュータを開発することを通じて、スーパーコンピューティング技術を維持発展させるとともに、わが国の共用施設として幅広い計算科学分野の利用に供する世界最高のコンピューティング基盤を整備することにあります

としています。
蓮舫さんの「2位ではなぜだめか?」の質問は、

蓮舫さん「開発したスパコンを何に使うのか?」
官僚「わが国の他の研究者に使ってもらうためだ」
蓮舫さん「2位ではなぜだめか?」

の一連の流れでされており、発言の意図は、わが国の他(化学等)の研究者は、世界で2位のスパコンでは成果を出せないのか? と問うたものです。

結局、スパコン開発は国民にどう役に立つのかがはっきりしないのが原因だと思います。また、経済産業省方式(というか理化学研究所方式)よりもPCを多数つなげたクラウドコンピューティングのほうが計算性能が高くなったりするものだから、余計にスパコン開発者の説明責任が問われているのだと思います。

スパコン開発者は、「スパコン開発が好きだから開発したいんだー」と言えばいいのにと思うのですが、そう言ったら言ったで鈴木さんに「社会の役に立つ研究をしたかった」といわれそうですけどね。

http://d.hatena.ne.jp/kota2009/20100128/1264659405