kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



がんばれオリンパスと富士フィルム

オリンパスのカメラ事業が苦戦している。

オリンパスはコンパクトカメラで他社製品との違いを打ち出せず、前期の出荷台数は減少した。固定費の負担が重く、デジカメなど映像事業の営業損益は11年3月期に150億円の大幅赤字(前の期は33億円の黒字)に転落した。デジカメ事業の
黒字化には1年から1年半かかる見通し。

キャノンやニコンを見ると、一眼カメラの構成比は台数ベースで20%,売上高ベース60%を超える。つまり、コンパクトカメラはたくさん売っても儲からないということだろう。
オリンパスのコンパクトカメラと一眼カメラの販売構成比をみつけられないのだが、マイクロフォーサーズ機の売上が伸びないのだろうか。

また、一眼カメラを持たない富士フィルムについて調べてみると、デジカメ事業に関しては、過去最高の約1120万台(2010年度の販売台数)である。それなのに、デジカメ事業が属するイメージングソリューション事業全体では利益がほぼゼロである。やっぱり儲かっていないようである。

デジタルカメラメーカの今後の戦略は、高級コンパクトカメラ(富士フィルムでいうFinePix X100)や低価格一眼カメラ(オリンパスのPEN)を狙うということになりそうだ。
http://d.hatena.ne.jp/kota2009/20110227/1298775778

しかし、この領域には、キャノンのKiss X50やニコンのD3100、ソニーのα NEX-5というように激戦区になりつつある。さらに気になるのは、カシオがこの領域に何を投入してくるかである。

この領域が飽和したときに、新しい製品セグメントが出現するかが、今後のデジタルカメラ業界の動向を左右するように思う。例えば、通信機能やGPS機能を用いたSNSとの連携など、何か新しい競争軸が欲しいところである。さもなくば、デジタル製品の飽和市場では、シェアを取ったもの勝ちであるため、携帯電話業界のようなM&Aによる業界再編が起こるはずである。

追記

2011年7月3日

 リコーによるPENTAXの買収が発表されました。M&Aによる業界再編の始まりかもしれません。
http://d.hatena.ne.jp/kota2009/20110702/1309606694