kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



2015年のスマートフォンはどうなるか

はじめに

 「スマートフォンのいつか来た道」というブログを読んでいて、パソコンの歴史からスマートフォンやTVなどの行く末を検討してみようという気になりました。ビジネスモデルの観点で今日は書いてみます。

PCの発展を振り返る

IBMがPCアーキテクチャをオープンにしたことにより、AT互換機と呼ばれるPCが一気に普及しました。かつては、ハードウエアを供給していたのは、IBMインテル,NECなどでした。一方でOSを供給していたのは、IBM*1,マイクロソフトでした。
 現在は、Wintelと言われたように、ハードウエアをインテルが支配し、OSはマイクロソフトが支配しています。このようにPCという大市場が二社により支配されているという構図が何故出来上がったかというと、作る側と使う側の夫々に原因があります。ここでキーワードは、「外部性」です。
 作る側の立場で考えます。例えば、HWメーカーにとっては、インテルのCPUと仕様を使って者を作る方が、アップルのMAC向けに作るよりも儲かる可能性が高い。これは、AT互換機とMACの圧倒的なシェアの差を見れば明らかです。ソフトウエアを作る側で考えると、Windowsアプリを作る方がアップルのMAC向けのアプリを作る方が儲かります。これも両者のシェアの差から明らかです。
 逆に使う側の立場で考えて見ましょう。たくさんのHWがサポートされているAT互換機とそうでないアップルのMACを比べるとAT互換機を選ぶでしょう。OSについても、アプリケーションソフトの多いWindowsとそうでないMACだとWindowsを選ぶのが自然です。
 このように、シェアの多い製品に向けてハードウエアやソフトの開発者が集まりやすく、サポートハードウエアの多さやアプリケーションソフトの多さ故にユーザが製品を選択する結果、シェアの多い製品がますますシェアを獲得するという、すなわち「外部性」がPC市場を動かしています。インテルマイクロソフトはこれを知っているため、開発キットの提供にとても熱心です。

スマートフォン市場はどうなるか?

 スマートフォンも携帯電話ですので、クワルコムの影響が大きい。これに、ARMとインテルを加えたのがハードウエアを提供するプレイヤーでしょう。一方、OSに関しては、クアルコムAndroid,iOS,Windows Mobile,シンビアン,RIMが挙げられますが、シンビアンとRIMは脱落しそうです。
今のところ、これらのプレイヤーは混戦状態にあり、AndroidとARMが一歩リードというところでしょう。さて、「外部性」という観点で考えると、この混戦状態も長くは続かず覇者が決まっていくことになるでしょう。
 この混戦を制する重要なファクタは、「課金」ではないかと私は考えています。上手にアプリケーション開発者に利益を還元しつつ、様々なスマートフォンに統一してアプリを配る、そんなプラットフォームを握った者がスマートフォン市場を支配する気がします。

*1:OS2を知っている人はいますか?