kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



ファストリーディング(速読)とスローリーディング(遅読)、そして本の読み方のイロハ

 ファストリーディング(速読)が流行った反動なのか、スローリーディング(遅読)を勧める記事をいくつか目にした。普通の人は、ここで本によってファストとスローを使い分けるのが大事なんだってことに気付くものだ。しかし、これ以上考えてみる人は少ないんじゃないかと思う。特に、スローリーディングの勧めを速読で読んじゃったりすると、「使い分けが大事だよね」っと思って思考がここで止まると想像する。例えば、どういう風に使い分ければいいのか、っていう点について考えている人は少なそうである*1ので、ここでまとめてみる。

ファッション雑誌・スポーツ雑誌

 この手の本は、文字は少なく写真が中心。これを速読すると、殆ど新しい情報は得られない。過去5年の雑誌を目の前に積んで過去の傾向を知りたいなんていうリサーチ目的など、特定の目的がある場合以外は、写真をじっくり眺めて楽しむのが良い。

パソコン雑誌

 ファーストリーディングかスローリーディングか以前に、定期的にこの手の本を読んでも得るものは少ないと思う。パソコン友達との会話のネタにはなるけどね。パソコンを買う前とか、インテルがCPUの世代を変えた場合に読むと面白い。このように、例えば、インテルの開発はチクタクモデルであるということを「知っている」と、パソコン雑誌をいつ読むべきかが分かるんだけど、そういう「背景」の知識がないと、ファーストリーディングかスローリーディングかの使い分けを超える工夫が生まれない。

新聞

 うーん、最近新聞を読まないので分からないです。

小説

 好きな作者の小説を読むときは、その「好き」に見合うだけの時間をかけて読めば良いと思うんだけど、友達に勧められてとか世間で流行ってるとかで読むときは、ファストリーディングで自分に合うかどうか確かめるのが良い。

ビジネス書

 読む速度以前に、そのテーマについての主流派と反主流は両方の本を読むのが大事だと思う。そのテーマに関する本をあまり読んだことがないのであれば、ファストリーディングで何を書いてあるのか「見る」。大抵のビジネス書は、目的、TODO(すべきこと), Not TODO(してはいけないこと)が書いてある。例えば、「金持ち父さん、貧乏父さん」では、

  • 目的:お金持ちになること、
  • TODO:投資を行うこと
  • Not TODO:会社勤めをすること

同じテーマの本を次に読むときには、どの本を読むのがベストか、を良く考える。ここで目に付くまま本を選ぶと時間の無駄であることが多い。

まとめ

 どの本を読むかの選択は大切である。同じテーマの本ばかり読んでいては、得るものが少ない。目新しいテーマの本を読むことが大切である。目新しいテーマに足を踏み出すときは、ファストリーディングで大雑把に内容をつかめば良い。そのテーマの本をいくつか読むうちに、どの本(複数であることが多い)を読むのがベストか考えよう。大抵の本が下書きにしているバイブル的な本(バイブル本)があるので、それをみつけよう。バイブル本はスローリーディングが良い。バイブル本を読んだ後に読む本は、著者がバイブル偏に賛成しているのか、反対しているのかを、ファストリーディングで読む。ただし、大多数の本はバイブル本と同じ事を表現を変えて述べてるだけだったりする。その場合は、読む価値なしで、即刻捨てよう。

 ファストリーディング(速読)かスローリーディング(遅読)かは、ケースバイケースに使い分ければ良い。一方、どの本を読むかが大切であり、読んでいる途中で価値なしと思った本は、即刻読むのをやめよう。

追記

 「本を読む本」に、読書の目的には以下の二つがある、とあります。

  • 情報を得るための読書
  • 理解を深めるための読書

前者の例は新聞、後者の例は数学の教科書を挙げることができそう。本の読み方としては、前者は速読、後者は遅読が適している。数学の教科書を速読しても何も頭に入ってこないからね。

本を読む本 (講談社学術文庫)

本を読む本 (講談社学術文庫)

 

*1:そういう記事を目にしない