オリンパスの企業買収が不正であることを、本日オリンパス社長が記者会見で発表した。http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK065764220111108
オリンパスの同日の発表によると、同社は90年代ごろから有価証券投資等に関する損失計上を先送りし、英医療機器メーカー、ジャイラスの買収でアドバイザーに支払った資金のほか、アルティス、NEWS CHEF、ヒューマラボの国内3社の買収資金について「複数のファンドを通すなどの方法」によって含み損を解消するなどの処理をしていたことが分かったという。
いろんなニュースを見ていて、損失計上先送りの件と企業買収額が不正の件の関係が分からないと思っていたら、どうやら現時点でははっきり関係が分からないようです。
<損失規模やスキームは第三者委の調査に>
うーん、こういう点をはっきり言わないマスコミって変だよなぁっと思う所です。
さて、一連の事件に巻き込まれている関係者を整理すると
を挙げることができる。
この事件を一番残念に思っているのは、オリンパス従業員であろう。オリンパス製品自身は良い製品であり、従業員の努力のたまものである。それがこういう形で社会から叩かれるのは、つらいことだと思う。
株主も残念だと思う、むしろ交通事故にあった感覚かもしれない。決算情報を粉飾されては、株主は結果に責任をとれない。決算報告書のチェックをしたあずさ監査法人はもっと責められてよい。
追記
2011年11月10日
オリンパスが上場廃止の恐れが出てきました。上場廃止になれば、オリンパスの株主は持ち株を現金化するのが難しくなります。株主にとっては、本当に災難でしょうね。一方、オリンパスの製品は良い製品が多いので、事業を継続することは十分可能でしょう。この場合、経営陣を今のままでいくのか、他の会社がオリンパスを買収する形になるかは分かりませんが、株価が非常に安くなっているため、TOBするにはとてもよいタイミングでしょう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111110-00000102-mai-brf
東京証券取引所は10日、オリンパスが11年9月中間連結決算の関連書類を法定期限の14日までに財務局に提出できなくなり、上場廃止の恐れがあることを投資家に周知するため、オリンパス株を「監理銘柄」に指定したと発表した。オリンパスが猶予期間である12月14日までに決算書類を提出できないと上場廃止が決まり、「整理銘柄」を経て約1カ月後に上場廃止となる。