kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



欠損した世界に生きる

又聞き状態で申し訳ないが、「主体的思考の欠如が招く不幸 - 辻元」に次の文章があり、興味深い。

内田樹氏の「下流志向、学ばない子供たち、働かない若者たち」(講談社)に、女子大(神戸女学院大学)で生徒がよく読んでいるファション雑誌の一ページをコピーして配り、意味の分からない言葉にマーカーで印を付けさせたら、マーカーだらけになったというエピソードが書かれている。自分が理解できない事柄を理解せずに放置し、世の中が意味の分からないもので溢れていても気に掛からないということらしい。彼女たちは、穴あきチーズのように欠損した世界を見ていることになる。

この「自分が理解できない事柄を理解せずに放置」しているのは、女子大生だけじゃないだろうし、今に始まった話でもないと思っている。興味深いと思ったのは、そこではなく、「がよく読んでいるファション雑誌の一ページをコピーして配り、意味の分からない言葉にマーカーで印を付けさせた」という手法である。

私自身のことを言えば、カメラ雑誌をよく読むが、「抜けが良い」とか「キレがある」とかは、何を言っているのかわからない。CCDとCMOSの違いもちゃんと分かっていない。まぁそんなもんかで済ませていることは結構多い。今度雑誌を読むときは、わからない単語に線を引いてみようと思う。