kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



本を読む本

 「本を読む本」とはわかりづらいタイトルである。英語タイトルの"How To Read a Book"の方がよっぽどすっきりしていて分かりやすい。まぁタイトルはともかく、その内容はかなり硬派なものである。
 世の中には、例えば、「知らないと損をする○○」、「なぜ今までやらなかったのかと後悔する○○」とか、「たったこれだけで○○できる」といったタイトルの軟派な本が溢れている。これらの本あるいはライフハックは、滅多に役に立つことはない。それは、僅かな手間で大きな利益を上げるという、本来あり得ないことを目指しているためだ。
 本書は、本の読み方を徹底指導している。本書が目指すのは、手間をかけて大きな利益を上げる方法を明らかにすることである。いわゆる速読で本の行間を読める筈がない、本を読むとは本質的に時間と手間がかかる作業だということを思い起こさせてくれる。
 本を通じて、自分の理解力を伸ばすためには、

  • 良い本を選ぶ(つまらない本に使う時間はない)
  • その本を徹底的に理解する

が必要である。
 速く読める本、それは得るものが少ない本である。

本を読む本 (講談社学術文庫)

本を読む本 (講談社学術文庫)