成功したいとみんな思う。でも、成功してどうするの？ ってことを考えている人はあんまりいない。金が儲かることを成功と考えるなら、儲けたお金をどう使うかが、成功してどうするのかという問いに答えることになる。
「南三陸町が高台移転用地を取得 楽天元副社長が購入寄付」という記事が興味深い。この記事では次のような出来事が記されている。
先の東日本大震災の時に津波の被害を受けた南三陸町が、海岸沿いから高台に住居を移すことを計画した。その高台の用地取得に町議会が反対して住居移転が遅々として進まなかった。そこで、楽天元副社長の本城慎之介氏（３９）がその用地を購入して町に寄付した。
同跡地は町が１１年８月、投資会社から９３００万円で取得する議案を町議会に提出したが、用途などの説明が不十分だとして議会が反発、議案を撤回した。再提出された議案も１０月の町議会で「契約の経緯があいまいだ」などとして否決された。
この話で本城氏をかっこいいなぁと思うのは、現金を町に寄付したのではなく、土地を自ら購入し町に寄付することで、住居移転を加速した点である。住居移転という目的のために知恵を使ったところが、カッコいい。本城氏は39歳ということであるが、若くして成功しただけでなく、成功してどうするか？についても答えを持っているように感じる。
