昔撮った写真を見返すとき、その写真をどこで撮ったのか思い出せない時がある。例えば、一泊二日の旅行で、旅行先は分かるけどその写真をどこで撮ったのか思い出せない、そんなことが多々あると思う。
こういうときには、写真に撮影場所のデータ(GPSデータ)を記録しておくと便利である。写真にGPSデータを記録する方法は、ソニーサイバーショット DSC-WX170やiPhoneのようなGPSデータの記録機能を有するカメラを使う方法(GPS対応カメラ使用)と、GPSロガーを用意しこれで記録したGPSデータを後で写真に打ち込む方法(GPSデータ後打ち)の二つがある。一つ目のGPS対応カメラ使用は、対応カメラが限られるのが欠点である。そこで私は、ソニーのGPS-CS3というGPSロガーを使用して、GPSデータ後打ちを行っている。
ところが、写真をRAWで撮影した場合にはGPSデータ後打ちのできるソフトウエアがみつからなくて困っている。GPSデータ後打ちを難しくしているのは、RAW画像のフォーマットがカメラメーカ毎に異なることと、GPSデータのフォーマットも数種類あるためである。今回GPSデータ打ち込みソフトウエアを調べてみたので、その忘備録としてこのエントリをかくことにする。
基礎知識
まずは、RAW画像フォーマットとGPSデータについてまとめる。
RAW画像フォーマット
wikipedia:RAW画像に記されている通り、RAW画像で撮影すると画質の面で利点がある。しかし、カメラメーカによってそのファイルフォーマットが異なる。
ニコン | NEFフォーマット NRWフォーマット |
---|---|
キヤノン | CRWフォーマット CR2フォーマット |
ソニー | ARWフォーマット |
パナソニック | RAWフォーマット |
オリンパス | ORFフォーマット |
リコー | DNGフォーマット |
それぞれに特徴も無いので、統一してもらえるとユーザとしては分かりやすいのであるが、RAWからJPEGに変換する際にはカメラの機種毎に異なるパラメータを意識する必要があり、ファイルフォーマットだけを統一しても利点がないということで、統一フォーマット化が進まないようである*1。
GPSデータフォーマット
GPSデータ打ち込みソフトウエア
調べたところ次のソフトウエアがみつかった。
ソフト名 | メーカ | 対応GPSデータフォーマット | 対応画像フォーマット |
---|---|---|---|
viewNX | ニコン | GPX/NMEA | JPEG/NEF/NRW |
Lightroom4 | アドビ | GPX | 多様なフォーマット対応 |
Playmemories Home | ソニー | NMEA | JPEG/ARW |
GPicSync | GPX/NMEA | JPEG | |
JPEG GPS Merger | GPX | JPEG | |
カシミール3D | GPX/NMEA | JPEG |
まとめ
こうやって調べると、GPXフォーマット対応のGPSロガーを手に入れて、Lightroom4でGPSデータの打ち込みをするのが汎用性の高い方法のようである。お金をかけないのであれば、RAWへのGPSデータ打ち込みをあきらめて、RAWからJPEGに変換してからGPSデータの打ち込みをするのが良いように感じる。
*1:アドビはDNGフォーマットを統一フォーマットとして提案しているが、普及は進んでいない。