kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



文章の書き方:悪い文章の例

 小論文や就職のエントリシートを読んで、ダメだなぁと思う文章があります。どこがダメなのか自分でもモヤモヤしていたのですが、最近やっとわかりました。ダメだなぁっと思う文章、それは、文章はうまいのだけど、主張を支える根拠がない文章でした。
 わかりやすく説明します。まずは、便利な!天声人語風メーカー ver.2.2を見てください。これは、以下を入力すると天声人語風に文章を作ってくれるツールです。

  • 攻撃したい人・団体(A)
  • 擁護したい人・団体(B)
  • Aの人・団体の、主張とその欠点(C)
  • Bの人・団体の、主張とその欠点(D)

例えば、以下のような文章を自動生成してくれる。

小泉首相靖国参拝は国内問題だと主張している。しかしちょっと待って欲しい。靖国参拝は国内問題だと主張するには早計に過ぎないか。
小泉首相の真摯な姿勢が、今ひとつ伝わってこない。
例えば中国からは侵略戦争を反省してないと主張するような声もある。
このような声に小泉首相は謙虚に耳を傾けるべきではないか▲

思い出してほしい、過去にも何度も小泉首相は中国の叫びを無視している。
小泉首相は中国の侵略戦争を反省してないという主張を間違いであるかのような発言をして、批判を浴びた。
確かに中国には反日教育という問題もある。だが、心配のしすぎではないか

小泉首相の主張は一見一理あるように聞こえる。
しかし、だからといって本当に小泉首相靖国参拝は国内問題だと主張できるのであろうか?
それはいかがなものか。的はずれというほかない▲

事の本質はそうではではない。その前にすべきことがあるのではないか。
小泉首相は、未来を担う一員として責任があることを忘れてはならない。
小泉首相の主張には危険なにおいがする。各方面の声に耳を傾けてほしい。▲

小泉首相に疑問を抱くのは私達だけだろうか。
靖国参拝は国内問題だと主張したことに対しては中国の反発が予想される。侵略戦争を反省してないという主張を支持する声も聞かれなくもない▲

小泉首相もそれは望んでいないはず。しかし小泉首相は妥協や調整が下手である。
靖国参拝は国内問題だと主張する事はあまりに乱暴だ。小泉首相は再考すべきだろう。
繰り返すが小泉首相は妥協や調整が下手である▲

小泉首相靖国参拝は国内問題だと主張したことは波紋を広げそうだ。今こそ冷静な議論が求められる。

つまり、二人の人AとBそれぞれの主張とその欠点だけから、これくらいのもっともらしい文章が作れる。しかし、文章の元になっている情報はA,B,C,Dしかないため、内容が薄っぺらい。

 さて、冒頭に戻って、読んでいてダメだなっと思う小論文やエントリシートに共通するのは、文章から読み取れる情報が少ないこと。特に、意見の根拠が記されていない場合が大抵です。上の例だと、CやDの理由を追加するひと手間で、ずいぶん出来栄えが変わると思う。