kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



オリンパスのカメラ事業の行方

先日のオリンパスの決算発表の資料を見ながら、オリンパスのカメラは今後どうなっていくのだろうかと、あれこれ想像してみました。

カメラ事業に問題あり

 先日オリンパスの決算発表がありました。発表資料によると、2013年3月期の予想は、オリンパス全体での営業利益は380億円の黒字なのに、カメラ事業(映像事業)は80億円の赤字予想です。カメラ事業は2012年も108億円の赤字です。

カメラ事業の改革

 赤字続きのカメラ事業をオリンパスはどうしようと考えているかというと、以下が3本柱になります(発表資料とはアイテマイズを変えています)。

  • 製品構成の高付加価値モデルシフト
  • 合理化(生産体制、販売体制)
  • ソニーとの協業


OMD画質のPL5とPM2の登場

 製品構成をどう変えようとしているのかは、オリンパス中期経営計画を見ると大体想像がつきます。資料によると、ミラーレスカメラと高級コンパクトデジタルカメラ(XZ-1)を頑張って、低価格コンパクトデジタルカメラはあまり力を入れない方向です。
 では、ミラーレスカメラをどういう方向に持っていこうとしているのでしょうか?これまた中期経営計画を見てみると、次のようになっています。

 簡単に言えば、注力する14の技術があって、それらの成果をいれたミラーレスカメラを逐次投入していく、というものです。一方、オリンパスのミラーレスカメラには、4つの製品モデルがあります。常識的には上位モデルから新規技術を入れていき、モデルチェンジとともに徐々に下位モデルにも入れていくという戦略を入れていきたいところです。一方、この戦略には致命的に難しい点があります。新規技術を上位モデルから徐々に下位モデルに時間差をおいて投入するのですから、その新規技術の賞味期限がその時間差の分だけ長い必要があります。陳腐化の速いデジタルカメラの世界で、そんな賞味期限の長い技術を開発できるか、まさに上の14の注力技術にかかってきます。

  • OM-D
  • PEN
  • PEN Lite
  • PEN Mini

 オリンパスは先月PEN Lite5とPEN Mini2に、OM-Dと同じ撮像素子と画像処理エンジンを積むことで、OM-D画質という機能を投入しました。

ソニーとの協業で何が変わるか?

 では、次のOM-D E-M6(?)の新機能はなんでしょうか? もし、オリンパスが新技術を開発できなければ、ソニーとの協業に活路を見出すことになります。ソニーとの協業で何かをするとしたら、OM-Dの撮像素子をLive CMOSから裏面CMOSに変えることだと私は思います。ソニーがフォサーズの裏面CMOSを作るかどうかは交渉ごとになりますが、オリンパスにとってはOM-Dを売りやすい作戦だと思います。
 また、ミラーレスではないですが、コンパクトデジカメをソニーと協力するというのもありでしょう。低価格コンパクトデジカメはスマートフォンに押されてほとんど利益が出ていませんから、ソニーオリンパスOEM・ODMベンダーを同じにしてbuying powerを上げるのも手だと思います。