問題解決ができる、デザインの発想法：　水平思考のツールボックス

　「問題解決ができる、デザインの発想法」は、ロジカルシンキングの得意な人に最適な本だ。
　ロジカルシンキングは、客観的なデータから合理的な思考過程を経て最適な答えに辿り着くための手法だ。これは強力な武器だが、大きな欠点がある。それは、誰もが同じ答えに辿り着くため、他人から抜きんでることができない。
　他人が思いつかないようなジャンプのある答えに辿り着くには、ある種の発想の転換が必要になる。水平思考と呼ばれたりするが、実はどうすれば水平思考ができるかあまり知られていない。
　本書には、水平思考力を鍛えるためのツールボックスとして、様々な手法が記されている。中でも、”ビジュアル・ブレインダンピング”という手法は興味深い。これは、一人で行うブレインストーミングだ。ブレインストーミングの欠点は、頭の中の思考が言葉にならないとき、それが外に出せないことだ。ビジュアル・ブレインダンピングは、この欠点を補いブレーンストーミングを補完する。
　本書には、”ブランド言語”など様々な手法が記されている。