「スターバックスに学べ」の中で最も興味深いのは、前年の自分と主観的に比較することを勧めている点だ。
自分の仕事ぶりを前年比で評価せよ
意欲的なスターバックスの従業員たちは、自分の仕事ぶりを前年と比較評価する人が多い。
(中略)
気をつけてほしいのが、尺度には客観的で定量的なものもあれば、純粋に主観的で自分の判断一つで決まる者もあるということだ。
(中略)
自分の仕事ぶりを前年と比べるには、以下の質問に答えてみよう。
- 前年と比べて今年度は会社の成功にどのくらい多く貢献したか?
- 前年よりも責任を負うことが増えたか?
- 自分の能力は会社の将来に前向きな効果を与えると、以前よりも自信を持って言えるだろうか?
- 前年よりも多くのプロジェクトを主導、またはプロジェクトに参加したか?
- かかわたプロジェクトは、時間、予算、戦略の面で前年よりも上回ったか?
- 前年よりも部下の人数が増えたか?
- 新しいスキルを学ぶために前年にどんな行動をとったか?
- 前年と比べ、従業員として、そして一人の人間として、同僚から尊敬を多く集めているか?
- 前年に比べ、部下や同僚の人生に多くの変化をもたらしたか?
- 今年度は、プライベート、仕事、どちらの満足度が高いか?
試験のある学生と違って、社会人になると自分を評価するのは中々難しい。試験の点であれば、他人と比べて自分がどれくらいの位置にいるのか分かる。一方、社会人になると自分が他人と比べてどの位置にいるのか把握する術が無い。スターバックスの前年の自分と主観的に比較するというやり方は、自分と他人を比較することはできないが、自分が伸びているのかどうかは確かに分かる。試験等しなくても、自分のことだから主観評価で十分だ。
例えば、聞き上手になることを目指すのであれば、自分がどの程度聞き上手であるかを知ることは、それほど大切ではない。自分がどれだけ聞き上手になったかは、去年より自分が聞き上手にどれだけなったか分かれば十分だ。それならば、主観評価でできる。