kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



残念な論文

 厚生労働省の施策により博士課程に進む学生の数が激増している。背景には、少子化により学生の数が減るため、大学への滞留時間を増やすことで大学の経営を助けるというそろばんがはじかれているわけだた、その弊害として博士の価値が低下してしている。具体的には、すごくない博士が増えているので博士号を持っているというだけで若者の質を判断できないのだ。

その中で,近年,複数の無線ルータで構成された無線メッシュネットワークが注目されている.無線メッシュネットワークは,複数の無線ルータで構成されたマルチホップ型の無線ネットワークである.ルータ間の通信に無線を用いることで,有線を用いる場合に比べ,広範囲をカバーするネットワークを安価に短期間で構築することが可能となる.

こういう論文のまえがきを読むと脱力する。「無線メッシュネットワークが注目されている.」って、、その価値を分からずに与えられたテーマを研究しているんだなぁっというのが透けて見えるからだ。
 大学受験の時、方程式を丸暗記している学生は応用がきかない。同じ構図がここに見える。君が説いている問題は、重要なのか? きっと答えられない。 だって何故注目を集めているかわかっていないんだもの。
 論文査読をしたことのある人は分かる感覚「また、つまらない論文を通してしまった」。論文誌にも淘汰が進んでいる現在、学会も論文誌のページ数をかせがなければいけない台所事情がある。こうしてつまらない論文が査読をパスして、つまらない博士が生まれる。
 もはや博士という肩書に価値はないのだ。