kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



バラの薬剤の選び方

 バラを育てていると、黒星病とうどん粉病を初めとする病気で株が調子を落とすことが実感します。
 世の中には、農薬全般を使わない、いわゆる無農薬でバラを育てる方もいるようです。農薬を使う是非はここでは問わずに、私の考え方を述べます。

農薬の種類

 バラの農薬は、2種類に分けることができます。

  • 病気を防ぐ殺菌剤
  • 害虫を防ぐ殺虫剤

 私は、殺虫剤を使うことには少し抵抗があります。一方、殺菌剤を使う分には抵抗がありません。
 殺菌剤は、さらに2種類に分けることができます。

  • 予防薬:葉の表面に乗った病原菌を殺す
  • 治療薬:葉の中に食い込んだ病原菌を殺す

 予防薬だけを使っていると、病気になりにくいのですが、一度病気になると重度の病気になります。一方、治療薬だけを使っていると、病気は広まらないのですが、軽度の病気に罹った状態になります。予防薬と治療薬の両方を混ぜて使うのが良いようです。

ローテーション

 同じ薬剤を使い続けると、その薬剤に抵抗力を持つ耐性菌が増えて、薬剤が効きにくくなります。そのため、異なった系統の薬剤を順番に使う、いわゆるローテーションがオススメです。
 ローテーションをするためには、2つ3つの薬剤を選ぶことが必要となります。オススメの薬剤は、

  • ベニカXファインスプレー
  • マイローズ殺菌スプレー

これらを交互に使うと良いです。

殺虫剤を使わないローテーション

 先ほどオススメした  ベニカXファインスプレーとマイローズ殺菌スプレーのローテーションはとてもよく効きます。ただ、殺虫剤をなるべく使いたくない私にとっては、ベニカXファインスプレーに殺虫成分が含まれていることが不満です。なるべく殺虫剤は使いたくないのです。

殺虫成分なしハンドスプレーは少ない

 マイローズ殺菌スプレーは殺虫成分を含みません。殺虫成分を含まないハンドスプレー型の他の製品を探してみると、

がありました。しかしながら、マイローズ殺菌スプレー・ハイポネックス フローラガードAL・ハナガードALのどれもEBI系と呼ばれる同種の殺菌剤ですので、これらでローテーションしても耐性菌の発生を防ぐことはできません。だんだん薬が効かなくなります。

希釈タイプの薬剤

 ハンドスプレータイプの薬剤は、選択肢が少ないことがわかりました。そこで、自分で希釈するタイプの薬剤を使うことにします。
 予防薬には様々な種類があるのですが、無機銅系のサンボルドーは耐性菌がでないので、これを使い続けることにします。

 次に、治療薬です。治療薬には大きく3つのタイプがあります。

  • アニリノピリミジン系
  • EBI系
  • ベンゾイミダゾール系

希釈タイプの治療薬を整理します。

アニリノピリミジン系 ピリカット
EBI系 サブロール、サルバトーレ、トリフミン
ベンゾイミダゾール系 トップジンM、ベンレート

まとめ

 殺虫剤を使う人は、以下の二つでローテーションすると良いです。

  • ベニカXファインスプレー
  • マイローズ殺菌スプレー

 殺虫剤を使うのに抵抗のある人は、以下の組み合わせでローテーションすると良いです。

花芽にだけベニカXファインスプレーを吹きかけると、アブラムシやバラゾウムシから花芽を守ることができます。ベニカXファインスプレーの殺菌成分はアニリノピリミジン系ですので、殺菌剤の組み合わせとしても完璧です。

2015年6月7日

 展着剤ダインを使って、サンボルドーとトップジンMを混合したものをバラに散布しました。