kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



ビールの科学

 『「ビールの科学」、渡淳二、(ブルーバックス)』は、ビールの基本情報が記されている。
 特に、ビールの泡についての記述が面白い。
 
 シャンパン(スパークリングワイン)のように炭酸を含む酒は、ビール以外にもある。そんな中でも、ビールほど泡が長持ちするお酒は他にない。ビールを語る上で、その泡に関する知識は欠かせない。
 ビールの泡は、洗剤のような界面活性を保つため、疎水性部分と親水性部分からなる膜で炭酸ガスを包んだ構造を持っている。つまり、洗剤の泡が長持ちするのと、ビールの泡が長持ちするのはその構造の上では同じなのだ。この泡は、麦芽のタンパク質とホップの成分(イソフムロン)により作られる。そのため、ビールの泡にはホップの成分が多く集まっているため、これを口に含むと、液体部分よりも苦く感じる。
 
 ビールの美味しい飲み方についても記されている。ビールを美味しく飲むコツは3つだ。

  • ビールを冷やすことは必要、しかし冷やし過ぎに注意。6度から8度が適温。
  • ビールの泡が消えないうちに、ビールを飲み干す。
  • 脂分をよく落とした綺麗なグラスに、ビールを注いで飲む。

 
 ビールの美味しい注ぎ方についても述べられています。サッポロライオン銀座7丁目店の海老原清さんは、ビール注ぎの名人と呼ばれている。5秒間ほどで、ビールをジョッキに注ぎ終わる。その5秒の手際は、まず、ビールをジョッキの底に当てて泡を作り、次にビールジョッキを少し傾けてビールをジョッキの側壁に当てて注ぐ、またジョッキを垂直に戻して泡を盛り上げるように注ぐ。
 これは、プロの技ですので、素人には難しいでしょう。そのため、素人向きのビールの注ぎ方も記されています。

ビールの科学―麦とホップが生み出すおいしさの秘密 (ブルーバックス)

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