著者の出口治明氏は、ライフネット生命のCEOとして滅茶苦茶働いているにもかかわらず、
仕事とはあえて言えば「どうでもいいもの」
と言い切る。
このように私の行動基準は「面白かどうか」がすべてです。ビジネスの要件は、面白い面白くないにかかわらず、済まさねばらならない責務です。責務はミニマムが望ましい。けれども、面白ことはマキシマムにしたい。「責務ミニマム、面白いことマキシマム」が私にとっては人生の理想なのです。
このように、著者は、面白いことを最大化するよう心掛けている。
面白いものを増やし人生を楽しむツールが、「教養」である、著者は言う。「心の幅」があれば人生は面白い。知らないことは楽しめない、という。
知識が教養となったかどうかの目安は、「自分の頭で考えられる」こと。教養により世界を理解することは、楽しい。
教養を身につけるために、著者は本を読む、人と会う、旅に出る、ことを勧めている。ただし、面白しろそうな本・人・旅に限る。
本を読むときや、人の意見を聞くとき、注意点がある。分かり易い話は、枝葉が落ちていて、分かり易い部分だけが伝えられる。この分かり易い部分だけを知っても、「自分の頭で考えられる」ようにはならない。全体像を知り、その上で幹(本質)と枝葉を自分の頭で仕分ける作業が必要である。
まとめ
世界を理解することは、楽しい。この価値観がとても新鮮に思う。そして、世界を理解し、人生を楽しむためのツールが教養なのだ。
本書は、教養を得て人生を楽しむ。そんな人生を過ごす考え方が詰まっている。

- 作者: 出口治明
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2015/09/30
- メディア: 新書
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