kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



話題の再生産と、踊る芸能人、踊らされるネット民

 最近、芸能界ゴシップネタが騒がしい。SMAP解散の件や、ベッキーの件など。
「ネットのバカ」(中川淳一郎著)では、TV等のマスメディアとネットメディアで儲けの構造が似ていると書かれている。マスメディアで有名になった芸能人が、ブログやtwitterでページビューを稼ぎ、広告収入を得る。その裏には、芸能人の話題をネットに書き込む無邪気な一般人がおり、彼らが芸能界を支えている。
 今回の芸能界ゴシップネタを見ていると、儲けの構造が出来上がっているように思える。その構造とは、話題の再生産と拡散とのポジティブフィードバックである。
まず週刊誌・スポーツ新聞がゴシップネタを発信する。“SMAP解散の危機”といったすっぱ抜きが行われる。Yahooニュースがこれを拡散し、一般大衆がこれをtwitterやLINEでさらに拡散する。
 ネット上にある一般人の発言を材料に、週刊誌・スポーツ新聞・TVが新たな材料を提供する。解散の原因は事務所のマネージャに有るとか。再びこれをYahooニュースが拡散し、これに対してネット上の一般人がまた発言する。これを材料に、またまた週刊誌・スポーツ新聞・TVが新たな材料を提供する。以後この繰り返し。
 ネットを材料に、マスコミは話題を再生産する。再生産された話題を使って材料を提供するネットの一般人。将来のネットでは、キュレーションが大事と言われたことがある。そのキュレーションを行うキュレーターは、マスコミである。
「ネットのバカ」に書かれていない、「ネットのバカ」と同質の構造が見て取れる。芸能人を使って一般人のアテンションを集める。その舞台が“マスメディア”から“マスメディア+ネット”に広がった。どちらの舞台でも踊っているのは芸能人で、踊らされているのは一般人である。