今日のNHKクローズアップ現代のタイトルは「仕事が無い世界がやってくる?!」だった。「機械・人工知能・AIが奪う、なくなる職業・仕事のランキング」(IDEASITY)も、似た話だ。
人工知能(機械)が人間の代わりに仕事をするようになる。これは、人間にとって幸福なのか?不幸なのか?という話だ。
古代ローマ時代では、奴隷が労働を行っていた。奴隷が生産する農作物をローマ人が食べていた。つまり、ローマ人は働くことなく生活していた。奴隷の生み出す富はローマ人のものだった。ローマ人には奴隷に仕事が奪われる、という感覚は無かっただろう。
では、人工知能(機械)が生み出す富は、誰のものになるのだろうか?これが大事なポイントである。
もし、この富が社会全体に配られれば、人は働く必要が無くなる。機械が生産をし、サービスをする。人間は欲しいものを得て、余暇を楽しむ。そんな世界がやってくる。
もし、機械の生み出す富が、一部の人間(大抵は裕福な人)が独り占めすれば、残りの人々は富を得ることができず貧しい暮らしをすることとなる。
人工知能(機械)が生み出す富をどう分配するのか? 社会システムの問題である。今のような資本主義では不幸な方に進むだろう。古代ローマは資本主義ではなかった。