kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



顎下腺癌を経験

 顎下腺癌と診断されました。
 ショックを受けました。それでも折角ですので、検査や治療、体調の記録を残していこうと思います。自分の記憶の補助のため

そもそも、顎下腺癌とは?

 顎下腺癌とは、顎の下にある唾液腺に、悪性の腫瘍ができるものです。良性の腫瘍の場合は、顎下腺腫瘍というようです。

診察を受けるまでの経緯

 5年ほど前、左の顎の下にしこりがあることに気づきました。扁桃腺の近くです。最初は、扁桃腺が腫れているのだと思っていました。腫れといっても痛みがなかったのであまり気にしませんでした。このように、初期症状として痛みが無いので放置してしまうことになります。
 しこりをみつけて3年経ったころ、健康診断の医師にしこりについて尋ねてみました。そこで、耳鼻科に相談するようアドバイスを頂きました。そこで、耳鼻科に行ったのですが、そこでは鼻から喉にファイバを入れて観察、「異常ないよ」と言われました。そのため、深く気にすることもなく、生活していました。
 今年の7月1日に、ガングリオンの検査のため整形外科を訪れた際に、顎の下のしこりのことも聞いてみました。医師は、専門じゃないけどと前置きしたうえで、のどの内側のしこりではないのでファイバを入れてみる検査は的外れ、唾石じゃないかと言っていました。そして、耳鼻科を受けるよう勧められました。

2016年7月4日 町中の耳鼻科に行く

 そこで、前とは異なる耳鼻科に行ったところ、触診を受けました。顎下腺の腫瘍の疑いが高い、触診だと確かなことは言えない、と言われました。そこで、CT検査の予約をして、その日は帰りました。
そして、別の日に、CT検査(造影剤無し)を受け、その結果は、顎下腺の腫瘍との診断でした。手術が必要なため、それができる大きな病院への紹介状を書いてもらいました。
 ちなみに、紹介状を書いてもらう際に、どこの病院に行きたい?と聞かれ、意外な感じがしました。行きたい病院を選べるんだっていうのが、意外でした。
 また、CT検査にかかった費用は6千円でした。CTって高いのね。

2016年7月6日 大きな病院1日目

 先日撮ったCT検査データの入ったCDROMと紹介状を持って、大きな病院に行きました。受信したのは耳鼻咽喉科。
 ここでも、顎下腺の腫瘍に間違いはなかろうとの診断でした。詳しく検査が必要と言われ、MRI(造影剤有り)と、エコー、細胞診(生検)の予約をしました。また、造影剤検査が可能であるかを調べるため、血液検査をこの日はしました。
 この日かかった費用は、910円。

2016年7月22日 大きな病院で検査

 顎下腺の腫瘍を詳しく調べるために、MRI(造影剤有り)、超音波エコー、細胞診を行いました。
 MRIと超音波エコーの結果を見ながら、医師の診断を聞きました。腫瘍の形がはっきり出ているのでたぶん良性だと、医師に言われました。腫瘍の大きさは、20ミリメートル×9ミリメートル。
 細胞診の結果はまた後で教えてもらえることになりました。
 この日の費用は、12,790円でした。

2016年7月29日 細胞診の結果

 細胞診の結果を聞きに、医師のところへ行きました。
 細胞診の結果は、悪性(クラス5)でした。腺様のう胞癌という種類。
 この日の費用は、220円。

2016年8月5日 他臓器への転移の有無を検査

 他臓器への転移を確認するため、胸部CT撮影(造影剤有り)と胸腹部超音波エコーの検査を受けました。結果、他臓器(首のリンパ節、肺、肝臓)への転移は認められない、と診断されました。一安心です。
 この日の費用は、9,860円。

2016年9月15日 手術

 顎下腺の摘出と頚部郭清(首のリンパ節の摘出)の手術をしました。摘出した組織を検査すると、リンパ節への転移はないとのことでした。
 手術後驚いたのは、後遺症が思っていた以上にあったこと。

 入院期間は10泊11日。
 抜糸したのは、9月22日。抜糸後の傷には、スリーエムのマイクロポアテープを貼っておくようにと言われました。マイクロポアテープについては、別エントリ「傷を綺麗に直す マイクロポアのコツ」に書いておきます。このマイクロポアテープは、12月31日までの3ヶ月半の間、貼っていました。
 リハビリとして、首と肩の運動を教えてもらい、退院後も続けるよう言われました。

2016年9月24日 退院

 無事退院しました。
 退院したものの、体が弱っています。体重が激減し、体脂肪率が10%切っています。また、手術の後遺症があり、リハビリが必要です。また、手術による首の傷跡が硬くなって、首を締め付けられている感じがします。
 手術というのは、体にダメージを残すものだと実感しています。調べてみると、首の手術は後遺症がきついようです。神経や筋肉が多いため。

2016年9月30日 診察

 手術の傷の治りを確認のため、受診。傷の治りは順調と言われました。
 また、摘出した組織の生体検査結果も聞けました。腫瘍は、腺様のう胞癌というタイプでした。また、幸い、リンパ節への転移はありませんでした。ステージ2だったと正式判定されました。

2016年10月22日 診察

 先月同様、手術の傷の治りを確認のため、受診。傷の治りは順調と言われました。また、リハビリ科も受診し、後遺症の具合のチェックをしました。
 傷が固くなって首の締め付けが厳しい。ものを飲み込むとき、のど仏に引っかかって違和感があります。

2016年11月4日 MRI撮影

 術後のMRI撮影(造影剤あり)。今後定期的にMRIを撮って、再発していないか確認していくことになります。今回の撮影は、今後の撮影結果との比較映像になるようです。
 費用は、9,900円。

 翌日、造影剤のアレルギー反応でしょうか、赤い発疹が小さく二つ出ました。

2016年12月6日 診察

 引き続き、手術の傷の治りを確認のため、受診。傷の治りは順調と言われました。また、リハビリ科も受診し、後遺症の具合のチェックをしました。
 費用は770円。
 
  傷は固いままで首の締め付けが厳しい。

2017年1月27日 診察

 引き続き、手術の傷の治りを確認のため、受診。傷の治りは順調と言われました。また、リハビリ科も受診し、後遺症の具合のチェックをしました。
 費用は770円。

 傷は柔らかくなってきました。首を絞めつけられる感じもずいぶん和らぎました。しかし、広頸筋のあたりが縦に固くなっていて、引っ張られて痛い。

2017年2月24日 診察

 今月も手術の傷の直りを確認のため受診。受診時間は5分くらい。癌の再発が無いか確認するため、次の月にはMRI、その次の月にはCTを受ける予約をいれました。造影剤検査が可能かを確認するため、血液検査も行いました。
 MRIの予約を入れた後、看護師から造影剤の危険性について説明があり、その際に前回の11月4日の造影剤有りMRI撮影のときに発疹が出たことを看護師に伝えました。それならということで、MRIは造影剤無しの撮影となりました。
 費用は2050円。

2017年3月17日 リハビリ&MRI撮影

 リハビリに行き、動きのあるい僧帽筋の状態をチェックしてもらいました。腕を上げる力はまだ弱いとのこと。ボールを投げたり、ラケットを振ったりしないようにと、注意を受けました。僧帽筋が弱っているので、腕を振ると筋肉を傷める可能性があるのだそうです。リハビリに通うのは今回で終わり、あとは自分でリハビリメニューをやることにします。
 リハビリの後にMRI撮影(造影剤無し)。撮影には20〜30分かかりました。MRIって時間がかかるので、撮影中に寝てしまうんですよね。
 その後に診察。さきほど撮影したMRI画像では、再発は認められないとのこと。良かった。
 費用は7010円。

 手術の跡は赤みが取れてきました。耳の後ろから顎の先までざっくり切っていますが、今はもう痛みはありません。

2017年4月21日 CT撮影&超音波診断

 CT撮影は造影剤有り。前回のMRIでは造影剤を使えなかったので、今回のCTでは造影剤を使いたかった。写りの悪い検査画像で診断されるのは心配だから。幸いCT用の造影剤ではアレルギーが出なかった。
 画像診断の結果は、再発の兆候なし。
 良かった。
 費用は、9320円。画像診断って高いな。。

2017年6月16日 診察

 傷の治り具合を見るため受診。受診時間は5分くらい。異常なしでした。良かった。
 費用は220円。

2017年7月30日

 夏休みに台湾旅行に行ってきました。楽しかった。
 手術の後遺症で僧帽筋が弱っているせいか、旅の途中で肩が痛くなってきた。夢中で遊んだから無理しちゃったのかな。

2017年8月25日 診察

 傷の直りを見るため受診。受診時間は5分くらい。異常なしでした。良かった。
 10月にCT、MRI,超音波検査をするとのことで、予約を取りました。そのため(造影剤検査を受けてよいかの確認のため)の血液検査も本日受けました。
 費用は2080円。

2017年10月13日 MRI検査

手術から一年経過しました。その一年で定期検査を行うことになっているようです。MRI, CT, 超音波のフルコースです。ただし、MRIとCTを同日には行えないルールがあるようで、今日はMRIだけです。
私は、MRIの造影剤にアレルギーが出るため、MRIは造影剤無しで撮影です。アレルギーといっても、小さな発疹が3つほどでるだけなんですけどね。撮像部位は首。
費用は6240円。

2017年10月20日 CT, 超音波検査

先週の検査の続きです。
CT検査は、通常撮像と造影剤撮像の二種類を実施。撮像部位は、首とお腹。
超音波検査も、首とお腹を行いました。
超音波検査では、最初に研修医が出てきてお腹の検査をしました。その検査結果を研修医の上司がチェックし、不足があったのか上司が一部測定しなおしてました。首の検査は、研修医はしたことがないということで、その上司が検査しました。
費用は8100円。

2017年10月27日 診察

 先週、先々週の検査結果を聞くために病院へ。結果は、再発の兆候なし。良かった。
 費用は220円。

2017年12月10日

 休みが取れたのでハワイ島で遊んできました。楽しかった。

2017年12月27日

 久しぶりに手術痕を写真に撮ってみました。手術から15か月経つと、写真だとあんまり分からないくらいになってます。

 皮膚感覚はまだまだ鈍いし、首の筋肉(広頚筋)もまだまだ痛い。

以降は別記事へ

 この後も定期的に病院に通うことになります。そして、再発の兆候がありと診断されたりと大変です。この後の記録は別エントリ(顎下腺癌になってからのこと)に書くことにします。

追記:現在の状態(2023年7月17日)

 この記事のアクセス数が増えたことからこの記録が誰かの役に立っているのだろうと思い、現在の状態も記すことにします。
 幸い、癌の再発は無く、今も生きています。手術の後遺症は、7年経った今でも残っています。
 手術した側(左側)の顔の麻痺はある程度良くなりましたが、感覚が鈍くあまり感じない部分が多い。また、耳の下側は完全にマヒしており爪でつねっても何も感じません。
 唇を横に引っ張る筋肉は今も弱く、「イーー」と発音するのは少し下手です。
 左腕は自由に動くようになりますが、右腕と比べると可動範囲が狭いです。可動範囲が狭いせいか、意識して運動しないと、筋力が弱ってしまい一層動きが悪くなります。そのため、左腕を動かす運動を今も続けています。
 そして、手術跡は、今も痛みが残っています。

 癌の後遺症というより手術の後遺症は今も残っており、これは一生付き合っていくのだと思っています。ただ、こうやって書き記すと色々残っていますが、人間とは慣れるもので、不便に思うことはほとんどありません。

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