長崎のスターバックのとある店舗が黒板にこんなメッセージを客に向けて書いた。
皆さんが飲んでいるコーヒー、その豆のほとんどがアフリカや中東、ラテンアメリカなどの政情の不安定な地域から輸入をしています。
平和が揺らぐとコーヒーが飲めなくなるよ、平和について考えて欲しい、という趣旨だ。
フェアトレードとの微妙な関係
コーヒー豆に限った話ではない。
日本では衣類・食品などにおいて激安商品がある。なぜ激安にできるか?それは新興国の貧しい人々から搾取しているからだ。最近は人道的な観点からそういった人々にも適正な賃金を払うという動きがある。これがフェアトレードだ。
上のコーヒー豆の話は、スターバックスがフェアトレード的にどうなの?と疑念を持たれかねない微妙なメッセージだ。
スターバックスの権限移譲
「スターバックスコーヒー マニュアルの無い究極のホスピタリティ | ホスピタリティ の極意」
スターバックスには、従業員の使う接客マニュアルは無い。権限移譲がされており、従業員は良かれと思うことを自分の裁量で行うことができる。
スターバックスにはドリンクのレシピに関するマニュアルはありますが、お客様の接客に関するマニュアルは存在しません。従業員一人一人に責任と権限を与えて、創意工夫と自分の裁量で行動を決めているのです。 スターバックスの従業員はマニュアルが無いため、自分の判断で即座に対応できるため、混雑の際に先に席に案内したり、寒い時にはひざ掛けを用意したりできるのです。
上のような、フェアトレードで社会から攻撃されかねない行動も従業員が行うことができるということだ。
スターバックスの採用面接の厳しさ
従業員に権限移譲するため、その採用面接は厳しい。スターバックスで働いているアルバイトでさえ、一流企業の就職面接以上の厳しい面接を突破した者たちだ。
マニュアルに頼らず自分の裁量で判断するには、それなりの才覚が必要だ。才覚の無い者は雇わない、それがスターバックスだ。
まとめ
今回の長崎のスターバックスの黒板のメッセージは、一歩誤ればフェアトレードで社会から攻撃される危うさをはらむ。しかし、スターバックスは従業員に権限を与え、各自が自分の裁量で行動することができる。
あなたの職場は、自分の裁量で社外にメッセージを発することができるだろうか?