今日の日経新聞で面白かったのは、商工中金の不正融資についての解説記事。
【日経新聞 2017/10/25】商工中金の不正融資問題 緊要性ない制度廃止急げ
商工中金の社員が、担当する企業に融資するための社内審査で、その企業の業績を悪く改ざんした書類を作ったのだ。普通は融資するための社内審査では、その企業の業績を良く見せる必要があるのでは?と思うところ、今回の事件は反対だった。
このからくりは、こうだ。
- 商工中金は、政府系金融機関であるが完全民営化されそうになっていた。
- リーマンショック・東日本大震災のときの緊急施策として、商工中金は危機対応融資(倒産しそうな中小企業にお金(国費含む)を貸す)の業務を行った。
- 東日本大震災が落ち着いて危機対応融資の必要性が無くなった。しかし、完全民営化を恐れた商工中金は、危機対応融資の必要性を政治家・官僚に訴え、この制度を残した。
- 危機対応融資の必要性を訴えた都合、商工中金は無理やり融資実績を作る必要があり、不正に企業を倒産仕掛けていると見せかけて、融資を行おうとした。
なんだかなぁという構図です。