kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



百科事典的に使いたい「分かりやすい文章を書く全技術」

 「わかりやすい文章を書く全技術」(大久保進)は、文の書き方の百科事典です。

「わかりやすい」文章を書く全技術100

「わかりやすい」文章を書く全技術100

 
 著者の大久保進は、東京大学文学部卒業と文章について深く学んでおり、職業は予備校講師と教えることのエキスパート。
 

(1)技術をもれなく掲載
(中略)
 本書には、合計100の技術を掲載しました。類書に乗っている技術は、ほぼもれなく、本書に掲載されているでしょう

(太字は私)
 文章術の本は様々ありますが、確かに本書はその全てをほぼ網羅しています。この一冊あれば、他の本は不要でしょう。
 私が、この本で面白いと思ったのは、”文で述べる内容を予期させる”技術についてです。文章が何について書いているのか分かると読みやすいものです。

<悪い例>
1963年に門司市戸畑市八幡市及び若松市の五市が新設合併して以来、1978年に福岡市に抜かれるまでは、九州で最多であった北九州市の人口は、1979年に106万9117人を記録してから下降線をたどっている。

 この文章は何について述べているか分かりますか?
 答えは、北九州市の人口について説明している文章です。
 この文章を分かりやすく書くためのテックニックは、「〜について言えば」と文頭に書くことです。”北九州市の人口について言えば、1963年に門司市戸畑市八幡市及び若松市の五市が新設合併して以来、1978年に福岡市に抜かれるまでは、九州で最多であった北九州市の人口は、1979年に106万9117人を記録してから下降線をたどっている。”どうです? 分かりやすくなりましたね。
 

まとめ

 書きたいことがあってうまく文章にできないとき、本書を百科事典のように引いてそのテクニックを使えうことで分かりやすい文章を書くことができます。
 作文を書く中学生から、報告書を書く社会人まで、本書は幅広い人に使えるものです。