kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



「良い写真」を議論するフレームワークが欲しい

 今月(2017年6月号)のフォトコンの特集「主役が際立つ”写真三景”活用術」を読んでモヤモヤした気分になった、という話です。
 
 この特集は、前景・背景・添景から構図を解説しているものです。

うまいと評価される写真には前景・背景・添景が関与していることが多いです。あまり日立つ要素ではありませんが、影ながら主役を支えているとても大切な存在。そこで、今回の特集ではその3要素を「三景」とし、その重要性に着目しました。

 
 この特集だけでなく他の類似の構図解説記事一般に言えることですが、

  • 「構図の良し悪し」と「構図の好き嫌い」が混ざって気持ちが悪い。
  • 「構図の良し悪し」を議論するフレームワークが示されていない。

つまり、「良い構図」とは何か? これを読者と共有せずに解説が進む気持ち悪さとも言えます。
 
 解説の中では、例となる写真を示して、これはもっと主題を大きく写した方が良いとか、これはもっと背景の空を大きく写した方が良いなどと続く場合が多い。一方、主題と背景を夫々どういう大きさに写せばよいのか? という疑問に答えてくれない。それはバランスの問題で片づけられてしまうが、では「良いバランス」とは何か?については解説されない。つまり、「良い構図」が定義されないままです。
これでは、自分の写真に対してどうすれば良いのか分かりません。
 
 そもそも、「良い構図」とは何でしょうか? インスタグラムやTwitterのようなSNSで良いねをたくさん貰える写真でしょうか? 高い金額で売れる写真でしょうか? それともコンテストに入選する写真でしょうか?
 「良い構図」を決めるためには、写真の目的を決める必要があります。その写真で何をしたいのか? それが目的です。
 例えば、インスタグラム好き女子の目的は明確です。”良いね”をたくさん貰うことです。では「良い写真」とは、”良いね”がもらえるフォトジェニックなものを写した写真と言えます。

まとめ

 構図について解説するカメラ雑誌記事は、「良い写真」について議論するフレームワークを提示して欲しい。そのためには、写真の目的を読者と共有するのが良いでしょう。