kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



日産ノートe-Powerの皆が気になる点を深堀してみた

 自動車を探しています。今乗っている車は2Lのガソリン車で、もう結構走ったので乗り換えを考えています。

 

 最近、新型ノート e-Power(2020年モデル)に試乗することができ、一般道と高速道路を合わせて40分ほど走りました。これがとても良かった。

 私は、燃費にあまり興味がないのでハイブリッド車を探してはいなかったのですが、ノート e-Powerは、トルクがあって気持ちが良かった。また、ハンドリングもキビキビしていたし、足回りもしっかりしていて私の好みです。高速道路上での加速もしっかりしていて、今乗っている2Lガソリン車と比べても引けをとりません。また、高速道路上でもエンジン音は静かで快適。さらに、プロパイロットはかなり賢くて、これまで試乗したトヨタライズ、ホンダフィットよりも良い感じでした(ライズやフィットは100km以上乗ったので粗が見えたのかもしれないけれど)。

 また、ノート e-Powerのシリアルハイブリッドシステムは構造がシンプルで、その点も好みに合います(一般に、複雑なシステムは、故障が増え、故障時の修理が高くつくため)。

 

 ノート e-Powerの試乗が良かったので、さらにネットで色々と調べてみると、e-Powerについて皆が気にしているのは2点のようです。

  • 高速道路を走るときの燃費が悪いかもしれない
  • バッテリーが空になったときの走行性能が悪いかもしれない

 

 高速道路を走るときの燃費については、ノート e-Powerは常にモータで走るため、高速域でエンジンに切り替わる他者のハイブリッド車に比べれば原理的に燃費は悪いでしょうね。実際、私が試乗したときの燃費は22km/Lくらいだったので、これくらいの性能があれば私は満足です。

 

 次のバッテリーが空になったときの走行性能については、ネット上では、デマなのか憶測なのか分からない情報が多いため、実際に計算してみました。

 

 まずは、ノートe-power(2020年モデル)の基礎データをまとめておきます。

  • 車重:                  1220Kg *1
  • エンジン最高出力: 60KW(6000rpm時)*2
  • モーター最高出力: 85KW(2900-10341rpm時)*3
  • 走行用バッテリ容量:1.5KWh  *4

 

また、いくつかの数値を下のように仮定します。

  • バッテリだけで走行できる距離:3Km *5
  • 空気抵抗はマツダのデミオと同程度(時速50km時で87N) *6
  • 車重を1400kgとする(3人乗車程度を想定)

 

 これらの数値を使って、上り坂を上っている時の消費エネルギーを計算してみた。ただし、細かい計算方法は、付録を見て欲しい。

 エンジンの最高出力が60KWなので、バッテリーが空の場合

  • 平らな道路を走る場合には、最大時速100kmで走れる
  • 5%勾配の上り道路を走る場合には、最大時速80kmで走れる
  • 10%勾配の上り道路を走る場合には、最大時速60kmで走れる
  • 20%勾配の上り道路を走る場合には、最大時速45kmで走れる

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車速と消費エネルギーの関係

 

 ところで、例えば、10%勾配がどの程度の道路かというと、法律上 道路の最大勾配は9%(やむを得ない場合を除き)となっており、やむを得ない場合は速度制限時速40kmとなっています*7。要するに、必要な性能をノートe-Powerは備えているということですね。

 

 

まとめ

 新型ノートe-Powerを試乗したら、すごく良かった(現在乗っている2Lガソリン車と比べて)。モーターの出力は2Lガソリン車と同程度とパワフル。しかし、バッテリーが切れると1.2Lガソリンエンジンの発電のみで走るため、1.2Lガソリン車並み(あるいは軽自動車のターボ車並み)となります。

 その1.2Lガソリンエンジンのみで走る状態とは、どんな状態かイメージを掴むために、色々と計算してみました。

 結果、困るような状態にはならないことが分かりました。

 

付録1:計算方法

 まず、車が坂道を上る時、使うエネルギーを3つに分解します。

  • K:転がり摩擦により消費するエネルギー
  • A:空気抵抗により消費するエネルギー
  • H:車の位置を重力に逆らって上昇させるために消費するエネルギー

エンジンで発電するパワーPがこれらよりも大きければ、バッテリーが空でも走れることになります。つまり、以下が成り立っていれば良いわけです。

 P \ge K + A + H

 

 さて、ノートは1.5KWhのバッテリで3km走るようなので、転がり摩擦により消費するエネルギー K[W]を以下のように計算することにします。

 K = \frac{1.5*1000*3600}{\frac{3*1000}{t}} = 1800t

ここでtは速度[m/sec]です。 

 

 次に、時速50kmで87Nの空気抵抗を受けるとすると、これにより消費するエネルギーA[W]は次のように計算できます(空気抵抗は速度の2乗で増えることに注意)。

 A=87 (\frac{ \frac{3600t}{1000}}{50})^2 t =0.45 t^3

 

 そして、車の重さをW[kg]、道路の勾配を q[%]、重量定数をgとすると、重力に逆らって車の位置を挙げるために消費するエネルギーH[W]を以下のように計算できます。

 H = Wgt \sin \theta     ( ただし、 q = \tan \theta )

 

 

付録2:消費エネルギーの内訳

 試しに、5%勾配登坂時の消費エネルギーの内訳を調べてみました。高速道路上でも、空気抵抗の影響ってあまりないんだと分かりました。

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消費電力の内訳(5%勾配登坂時)

 

付録3:道路勾配の規定

 道路の勾配と速度制限の関係がどうなっているのかを、道路最大勾配 - 自転車探検! (jitetan.com) から引用します。

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勾配と設計速度

 

ここで使われている用語の意味は以下の通り。

道路区分 とは?
第1種:地方部の高速自動車国道および自動車専用道路
第2種:都市部の高速自動車国道および自動車専用道路
第3種:地方部のその他の道路
第4種:都市部のその他の道路
  • 都市部:市街地を形成している地域
  • 地方部:都市部以外の地域
  • その他の道路:一般国道、都道府県道および市町村道
小型道路
小型自動車等のみ(第3種第1級から第4級まで又は第4種第1級から第3級までの道路の場合は、歩行者又は自転車も含む)の通行の用に供する道路および小型自動車等のみの通行の用に供する車線に係る道路の部分。
普通道路
小型道路以外の道路及び道路の部分。