デミオことMAZDA2のヨーロッパ向けハイブリッドはトヨタヤリスになりましたね。
ヨーロッパでは、CAFE規制が厳しくビジネスを続けるにはハイブリッド自動車が絶対必要です。マツダはハイブリッド技術で出遅れたこと*1、マツダの会社の規模では技術開発のための大規模投資が難しいため、ヤリスのOEM供給を受けることになったのでしょう。経営的には正しい判断だと思います。
私は両方の試乗をしましたが、MAZDA2ガソリン車とヤリスガソリン車は、非常に乗り味が似ています。そのため、ターゲットカスタマも似てくるためOEM供給を受けるのは正しいでしょう。
一方で、このニュースをよく読むと、マツダは以下の2点については未だ決めていないことが分かります。
- MAZDA2のガソリン車
- ヨーロッパ以外で売るMAZDA2ハイブリッド車
マツダのような小さな会社は、一般受けする車を作っていては生き残っていけない。いわゆる2%戦略でターゲットユーザを絞り込んで車を開発しているわけだから、今はその大事な2%を見極めて開発する時間を稼ぐために、ヤリスハイブリッドのOEMとなったのだろう。そういう意味で、日本向けのMAZDA2の新型が今後出るか出ないかは、マツダがコンパクトカー自体の開発を続けるのかやめるかの分水嶺でしょう。
*1:ハイブリッド技術の登場でが業界が燃費競争になったとき、マツダはガソリンエンジンの改良で燃費をあげる戦略に出た。また、ヨーロッパ向けにはディーゼルエンジンの燃費をあげる戦略だった。ところが、フォルクスワーゲンのディーゼルエンジンの排ガス不正問題や、地球環境問題などがあり、政治が電動化に一気に流れた。