kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



情報公開と風評被害の関係

 枝野幸男総理官房長官により、福島原発の情報公開が進んでいる。放射線による健康被害という、やっかいな問題に関わるだけに事故の影響に関する情報の公開には政府内でも反対意見も多かったのではと推測するが、思い切った情報公開がなされている*1
 一方で、風評被害も広がっている(参考資料)。

出荷停止に続けて、消費者が食べるのを防ぐために、摂食制限が福島県産の葉物野菜などに初めて出された。茨城県でも出荷停止の対象品目が拡大。福島第1原発の事故でめまぐるしく振り回される両県の農家からは「うちの野菜は安全なのに売れない」。やり場のない怒りと溜息、困惑が広がった。

「ホウレンソウの段階で風評被害があり、昨秋収穫のサツマイモまで返品された」と鉾田市の志藤誠産業経済部長。次の作付けもできず、参っている農家があるという。

 ホウレンソウの出荷停止の情報を見た消費者が、安全なはずのサツマイモも買わなくなった。そんなことから、いくつかの市町村長からは、情報公開に後ろ向きな意見も聞かれている。

 さて、情報公開はすべきなのか? それとも風評被害を防ぐために情報公開を控えるべきなのか?考えて欲しい。私の考えでは、このどちらでもなく国民の情報リテラシーを上げることが必要だと思う。情報公開をやめれば、経済学で言う情報の非対称性により、風評被害が拡大するに違いない。私たちは、公開された情報を理解し行動を決定できる賢さを身につける必要がある。

*1:民主党政権になって、情報公開に前向きになった点については、私は民主党を評価している。