kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



映画「パラサイト 半地下の家族」を観てきた、

www.parasite-mv.jp

 

 カンヌとアカデミーを獲った映画「パラサイト 半地下の家族」を観てきました。

 あんな終わり方をしなくてもいいのになぁー、というのが私の感想。

 カンヌとアカデミーを獲っただけあって、多くの映画評論家のコメントがネットで読める。韓国の格差社会をリアルに描いた的なコメントが殆どだ。

 日本人の私から見るとそれがリアルかどうかは分からないが(むしろ映画なので誇張されていると思うが)、韓国人の描く韓国人ってこんな感じなのかと知ることが面白い。列挙すると

  • 金持ちの母親は、思慮深くなく浅はか、時折下手な発音の英語を混ぜるのは、揶揄しようとの意図を感じる。
  • 金持ちの女子高校生は、家庭教師の先生を誘惑するおませさん(新旧両方の家庭教師を誘惑している)。
  • 金持ちの小学生くらいの男の子は、地下で暮らす他の家族がいることを知っていても何もできない・しない、意気地なし。
  • 貧乏人が始める、スモールビジネスは台湾カステラ屋
  • 貧乏でも、スマートフォンは手放せない。使うアプリは、Line風。
  • 韓国の大学生は酒を呑んでばかりで、女子高生とみれば口説きにかかる
  • 日本人と同じくらい多くのカタカナ英語を使う

 

 映画の殆どを痛快貧乏人劇で描いていたが、後半は凄惨に描いている。後半は、私の好みではない(ハッピーエンドが好き)。

 SNSで話題になっているが、ジェシカ・ジングル「ジェシカ、一人っ子、イリノイ、シカゴ~」は好き。とても痛快。


Parasite | Learn the Jessica Jingle with Park So Dam

 

 

『「明日の子供たち」(有川浩)』:文章の構成が見事で2度読める本、そして有川浩らしくない辛口なストーリをしっかり読みたい

明日の子供たち (幻冬舎文庫)

明日の子供たち (幻冬舎文庫)

  • 作者:有川 浩
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2018/04/10
  • メディア: 文庫
 

 

 文章構成の素晴らしいお話です。そして本の目的がユニーク。

 小説の舞台は児童養護施設児童養護施設と聞いて皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか?かわいそうな子供が生活している場所など、なんとなくネガティブな捉え方をしているのではないでしょうか。小説やドラマの中で、こういうネガティブなイメージの場所というのは、荒んだ人の育つ場所として描かれたり、逆境に負けず健気に生活する場所として描かれたりするのが大抵のパターン。小説を読む方も、児童養護施設に対する知識がないため遠い世界の物語として紋切型の設定をうのみにしがち。
 この小説を、そんな遠い世界の物語として読み進めていくと、最後の「あとがき」で急にリアルさが増す。この「リアルさ」のどんでん返しがものすごい(詳細は敢えて省略)。
 「あとがき」を読んで、児童養護施設の「リアルさ」を世の中に伝えるためにこの小説が書かれたことを理解します。世間の人は児童養護施設について何も知らない。なんとなくネガティブなあるいは可哀そうという印象でしか捉えていないと。
 
 さて、この小説を読みどころは3つあるように思います。一つ目は、小説の中で描かれる児童養護施設の「リアルさ」に思いを馳せること、二つ目は、「かわいそう」について深く考えること、三つ目は、著者の主張について考えること。
 
 小説である以上、ここに書かれていることの全てが現実とは考えられない。そこで「リアル」を探しながら読むことになる。
施設に通っている高校生の進学を反対する施設職員の猪俣の言葉を抜き出そう。

「カナの将来を心配してるよ。だから、安易に進学に賛成はできないんだ。経済的なリスクが伴うことだからね。」
(中略)
「カナの方がヒサよりも心配だから、リスクの多い進路を選んでほしくないんだ。保護者の援助を受けられない進学は、生活が行き詰まる可能性が高い。それに、カナは女の子だからね」
(中略)
「するかしないかの問題じゃない。追い詰められたとき、手っ取り早くお金を稼げるルートが世の中に存在してることが既にリスクなんだ。」

    (ページ240)

 進学をリスクと捉えている一般の人は少ないでしょう。ところが、彼らにとって進学はリスクなのだ。これが児童養護施設の「リアル」なのだと思った。
 
 次に「かわいそう」についての記述を抜き出そう。施設で暮らす高校生カナの言葉。

「仕方ないよ、施設はマイナスイメージついているもん。本とかドラマとかそういう話多いしね」
(中略)
「仕方ないんだよ」
奏子はまた繰り返した。
「それがニーズなんだから」
「ニーズ?」
「施設に求められるニーズってそういうものだから。かわいそうとか荒んでるとか、特徴を極端にしないと面白くないじゃない」

    (ページ141)

 世間が「かわいそう」と思う対象を求めている。人は他者を「かわいそう」と思うことで、自己の優位性を確認し安心する。他者を「かわいそう」と思うのは自分のため、だから他者に対して興味を持たない。痛いところを著者は突いてきます。
 
 さて、この小説の中で著者は、児童養護施設の費用を将来の「投資」として考えてはどうかと提案しているのだと思う*1
 人口減少が問題になる日本において、子供への投資が政策的に行われています。幼稚園の待機児童ゼロ化、高等教育の無償化、子供の医療費減免など。これは、将来の納税者を増やすため必要に駆られて行っています。ならば、児童養護施設も「投資」対象になり得るという提案には目からウロコです。
 

まとめ

 この小説は、「あとがき」を読むことで全体の印象がグッと変わる。そのため、2度読むことをお勧めします。一度目は普通の小説として、二度目は「リアルさ」を探しながら。

 小説全体が「あとがき」に向けて描かれている、その構成が見事です。

*1:小説の中で繰り返し「ハヤブサタクロウ」が出てくることから、そう感じています。

「中田敦彦のYoutube大学」世界史が良く出来ている

 「中田敦彦のYoutube大学」世界史が良く出来ている。

 

 世界史って、年号を丸暗記するつまらない勉強というイメージはでないですか?「”人は去れ”1830年7月革命」とか無理やりな語呂合わせで覚えたりして、本当につまらなかった。

 大人になって、つまらない理由がやっと分かった。学校の世界史の授業ってストーリーでは教えてくれないんだ。これがつまらない原因だった。小さな出来事を個々にミクロに見るのではなく、大きな流れとして眺めるとパターンが現れる。国は違えどもパターンは皆似たり寄ったりなので、そのパターンを先に知ってしまえば、後の勉強はずっと楽になる。

 このパターンを上手に抜き出してまとめているのが「中田敦彦Youtube大学」だ。(学校では教えないが)国同士の争いの歴史として世界史を眺めてみると、パターンがまとめやすい。戦争に勝つ要素は、リーダーの力量、国をまとめる宗教、武器の強さ、この3つだ。

 

 こういうざっくりしたまとめ方で世界史を眺めると、ずいぶん勉強しやすい。

 

 

 

「キケン」(有川浩)は、少女漫画なのだと思った

キケン (新潮文庫)

キケン (新潮文庫)

  • 作者:有川 浩
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/06/26
  • メディア: 文庫
 

 

 これは、西南大学の機械制御研究部、略称「キケン」を舞台に描かれる青春物語。

 主人公たちは、工学部にありがちなほぼ男だけの大学生活を送る工学男子。無茶やって、バカやって、全力疾走。そんなお話。

 この小説の面白いところは、女子目線で男子の工学部集団が描かれている気がすること。例えば、「俺物語」で描かれている剛田猛男と砂川誠の友情に似ている。

 男子というイキモノは独特の世界を持っていると思います。男子しか共有できないその世界は女子から見るととてもキラキラしていて、自分もあの中に混ざりたいなぁといつも思います。

   (あとがきより)

 

 「キケン」のOBが結婚して妻に大学生時代の話を聞かせるという設定で、このお話は展開される。大学生活を懐かしむうちに妻に勧められて学園祭に行くことになり、そこでかつての仲間たちとつながりをみつける仕掛けは秀逸。LINEなどのSNS全盛の今から見ると少しレトロなところが、また心地良い。

向上心には、呪いが込められている

 「向上心」という言葉は、なんだか尊いオーラをまとっている。「あの子は、向上心ある」、「向上心のあるやつは、違うね」とか、羨望の色がそこにある。就職活動においても、向上心を自己PRに使えという教えがある(『自己PRで向上心を伝えるポイント3つ【例文アリ】|オリジナリティのある内容にするための工夫をご紹介 | 就活の未来』)。

 

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ぱくたそ(www.pakutaso.com)

 でも、僕たちは「向上心」の尊いオーラに騙されてはいないだろうか?「向上心」の呪いにかかっていないだろうか?

 実は、「向上心」のある人は凄い人と思わされている。

 小学校や中学校の頃、先生や親から「向上心」が大切と言われ続けてきた。これは、”もっと勉強しなきゃ”と思いなさいということだ。社会人になると、上司から「向上心」が大切だと言われる。これは、”もっと働かなきゃ”と思いなさいということだ。

 他人から「向上心」が大切と言われ続けると、そのうち自分で自分に「向上心」が大切と心の中で言うようになる。”満足したら終わり”、”常に前を向いて進んでいきたい”、”社会を変えたい”などと。

 

 ところで、上ってどっちなんだろう?

 「向上心」とは、字の通り””上に向かいたい気持ち”なんだろうし、これを言い換えると、”常に前に進みたいという欲求が強い”、"現状に満足せず改善してく姿勢が強い”、ということなんだけど、方向を示していないことに注意して欲しい。上ってどっち?前ってどっち?を示していない。

 

 どこに向かうか言わずに「向上心」はエライというのはおかしい。

 「向上心」があると親や教師から褒められるとき、向かう方向は彼ら任せだ。彼らが望む方向に僕たちが向かっているから褒めている。それを無邪気に喜んでいるのは危うい。洗脳の一種だからだ。

 

toyokeizai.net

緻密な計画なんかなくていい。「やりたいこと」があるやつが本当に強い

それを実現するための知識を、素早くインプットしていければ、もはや最強だ。

やりたいことがないまま、「何を学べばいいのか?」などと計略を弄するのは実にくだらない。 

 上の記事で言っていることは、

  • ムダな目標 というものがある
  • 「やりたいこと」が大事

ということだ。

 

 

 「向上心」という言葉には、「やりたいこと」を考えずにもっとがんばれ、という呪いがかかっている。気をつけないと、方向を決めないままジタバタがんばり、頑張っている自分に満足する、ことになりかねない。

 上ってどっち?と意識することが大事だ。

2020年初めてのランチは、浦和のイタリアン プリマベラ

 浦和のイタリアンの名店プリマベラ。美味しくって、つい通ってしまう。2020年も、初めての外で食べるランチはプリマベラでした。安い店ではないが、これだけのクオリティのイタリアンを食べられるお店は、銀座など都内にも殆ど無い。

 

 ランチだけど、やはり飲んでしまう。ここの酒は、とても美味しい。料理に合わせて銘柄を選んでグラスに注いでくれるのも嬉しい。最初の一杯はシャンパン。

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まずシャンパ

 

 最初の一皿は、生ハムにパルミジャーノチーズをかけたもの。写真には写っていないけれど、生ハムの下にはピリッと辛いラグーソースが敷いてあります。こんな組み合わせは初めてですが、これが滅茶苦茶美味しい。生ハムを口に入れると、パルミジャーノチーズの香りが鼻に抜けます。そして生ハムを噛めば噛むほど味が出てきます。良い生ハムです。生ハムを飲み込んだら、次はラグーソース(ひき肉)を少し食べると、ひき肉の食感が面白い。味の方向性も生ハムとは違うのに、この組み合わせが美味しい。初めての味です。

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生ハムとラグー

 

 生ハムを楽しんでいると、パン(フォッカチオ)が出てきます。アツアツのパンを、オリーブオイルに浸して口に運ぶと、風味豊かでびっくりします。去年より、美味しくなってます。

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パン

 

 次は、エビ。エビを半身に切ってしっかり焼いたもので、殻ごと食べます。エビの実が甘くて、ほぉー美味しい。エビの殻には塩がしっかり振っていています。そして、バルサミコ酢の酸味もあります。甘くて、しょっぱくて、酸っぱい。これが美味しくて、お酒が進みます。

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甘くて、しょっぱくて、酸っぱい

 

 そして、カボチャのスープ。普通のパンプキンスープを想像すると、味の濃さにびっくりします。カボチャの風味と、玉ねぎのコクが混ざり合い、オリーブオイルの香りで風味が増します。

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カボチャのスープ

 

 パスタは、色んな野菜を使ったトマトソースのパスタ。トマトは酸味の効いたしっかりした味。これに色々な野菜の味が加わって、どう表現して良いのかわかりません。とにかく美味しい。

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トマトソースのパスタ

 

 デザートでシメ。写真上のタルトが美味しかった。しっかり焼いたという生地は、ほんのり香ばしく、甘さは抑えめ。大人のデザートです。

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デザート

 

まとめ

 2020年もプリマベラに行くことができて嬉しい。相変わらず美味しい料理を頂きました。

『形容詞を使わない 大人の文章表現力』(石黒圭):文章を上手に膨らませるための本

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形容詞を使わない 大人の文章表現力

形容詞を使わない 大人の文章表現力

 

 

 「形容詞を使わない」という切り口が斬新で買った本。本書は、文章表現を増やすノウハウ本だ。でも、単なる表現のことだけでなく、ブログに書くネタが無い人にうってつけの本だとも思う。

 

  ブログに書くネタの無い人は、何か特別なことが無いとネタにならないと思っている。でも、一度アメブロなどのような、日常を綴った系のブログを冷静に読んで欲しい。話の骨格は、ありきたりなことばかりだ。〇〇を食べたとか、〇〇を買ったとか、〇〇に行ったとか、〇〇と会ったとか、大体この4パターンだ。

 ありきたりなネタで面白おかしくブログを書き続けるコツは、主観+説明だ。

  ブログでネタに困る人は、主観を表すことに遠慮する。例えば、「昼ごはんが美味しかった」と書こうとするとき、昼ごはんが平凡なコンビニ弁当だったりすると、今日は特別なレストランに行ったわけでも無いから「美味しかった」と書くのは気がひける(書く以前に美味しかったと思うことに気がひける人も多い)と思う。ところが日常を綴る系のカリスマブロガーは、「いつものコンビニのお弁当を食べて美味しかった」と堂々と書く。

  主観を堂々と言い切った後で、カリスマブロガーは事細かに説明を行う。「いつものコンビニ弁当が美味しかった」に対して、

  • 「いつも」の説明をする。ここ2週間で4回目だとか、昨日も食べて今日も食べたとか。
  • そして「コンビニ」の説明もする。そのコンビニの店員が声が大きいとか、レジ打ちが速いとか、元気だとか。
  • さらに「弁当」の中身について、ご飯が多いとか、カロリーが少ないとか、野菜が多くてヘルシーだとか。
  • そしてそして「美味しい」の説明もする。甘いのが好きだとか、ちょっと辛いところが好きとか、香りが良いとか。

 

  ブログで最も大切なのは、読者の共感を得ること。その共感は細部に宿る。「いつものコンビニ弁当が美味しかった」の事細かな説明が、読者の「そうそう、私もそう」と共感を得る部分だ。

  本書では、詳細な説明をするためのヒントとして

  • オノマトペを使う。例えば、「美味しいいケーキ」ではなく、「ふわふわとふっくらしたケーキ」と表現する。
  • 具体的に表現する。例えば、「素晴らしいホテル」ではなく、「部屋が広く、食事も豪華で、ホテルスタッフの対応も丁寧なホテル」と表現する。
  • 数字で表現する。例えば、「今日の羽田空港は人が少なかった」ではなく、「いつもは10メートルの行列ができている保安検査場に、列ができていなかった」と表現する。
  • 感情を出来事を用いて表現する。例えば、「二度寝して気持ちよかった」ではなく、「寒い朝に起きなきゃと思ったら、今日は休みだと思い出した。ヌクヌクした布団を目一杯楽しんだ」と表現する。

 

 まとめ

  本書の「形容詞を使わない」という切り口が面白い。この「形容詞を使わない」という視点が、ブログネタに困っている人に役に立つ。ブログが書けない人はネタが無いわけでなく、ネタを上手に膨らませることができていないことが多い。本書を読むと、ネタを膨らませるコツが分かる。