LightroomやSilkypixのようなRAW現像ソフトって、使い方は分かるけど、どう使っていいのかわからないものの一つだと思う。ホワイトバランスや明瞭度などのパラメータの使い方はわかるけれど、でもそれらをどう設定すると素晴らしい写真が仕上がるかはわからないものです。
でも、RAW現像ソフトを使う目的を「素晴らしい写真に仕上げること」から「撮影のテクニックを磨くこと」に方針転換すると、ずいぶん気分が楽になります。例を挙げて説明します。例えば、クリスマスシーズンが近づくと「第146回 夜景とイルミネーションの関係」のような記事を読んで、夜景を撮りに行ったりしますが、上手に撮れないことが多いものです。記事の中では露出によって写真の印象を変えるテクニックが紹介されています*1。具体的には、露出を上げると「未来都市」風に写ります。
逆に露出を下げると、特定のイルミネーションだけを主体とした写真にすることができます。
この手のことは、記事を読んでいるとなるほどと思いますが、実際撮影するときには忘れてしまっていて、家に帰って撮影した写真を見てガッカリなんてことが多い。
そこで、露出の上げ下げをRAW現像ソフトで家でやってみると、露出と写真の印象の関係がよくわかります。他のパラメータにしても同様です。彩度の上げ下げや、ホワイトバランスの調整も撮影現場でやるよりも家でやるほうが、そのパラメータと写真の印象の関係が良くわかります。つまり、撮影パラメータと写真の印象の関係を何度でも試せるのです。
このようにRAW現像ソフトを使うと、自宅で撮影パラメータの実験を行うことができ、これによりテクニックを磨くことができます。
まとめ
RAW現像ソフトを使って、撮影パラメータと写真の印象の関係を調べる実験をしよう。この実験を通じて、撮影テクニックも磨かれていきます。
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*1:写真は、「第146回 夜景とイルミネーションの関係」から引用