ミラーレス対決: E-PL5 vs X-E1

　デジカメの良し悪しは数値性能では測れない。そんなことは分かっているが、数値性能も気になるもの。そこで、tech.radder.camerasのデータ（Raw撮影データ）を用いて富士フィルムのX-E1とオリンパスのE-PL5を比較してみた。両者の比較だけではその差に意味があるのかどうか分かりづらいので、理想値としてニコンD800の数値も並べてみます。
　数値性能だけみると、X-E1はE-PL5と比べ少し優れていますね。
　詳細にデータを見ていきましょう。まずは、解像度です。解像度とは、どれくらい細かいものを写せるかを表すもので、値が大きいほど細かいものを写せて良いことを示します。X-E1の解像度はE-PL5よりも一段と高いですね（D800の解像度の高さが際立っていますが、D800の解像度は理想値だと考えてください）。特に高感度時の解像度の高さは素晴らしいと思います。

　次に、ＳＮ比をみましょう。SN比は、撮影の際に発生するノイズの量を測る指標で、値が大きいほどノイズが小さくて綺麗な写真が撮れることを表します。X-E1はE-PL5と同程度の性能です。私の経験では、SN比が30を切るとノイズが見え始め25を切るとノイズの目立つ写真になります。常用感度をSN比30以上で考えると、X-E1はISO 6400以下にする必要があり、E-PL5はISO 12800に設定できることになります。

　最後に、ダイナミックレンジをみましょう。ダイナミックレンジは、一枚の写真の中に暗いところと明るいところが混在する場合に、黒潰れあるいは白とびしない写真を撮れる能力を表しており、値が大きいほど優秀なことを表します。X-E1とE-PL5は同程度の性能です。ところで、私は、ダイナミックレンジをあまり重視しておりません。被写体に露出を合わせて背景が黒潰れあるいは白とびすることは良くありますし、それを表現として使うこともテクニックだと思うからです。私の経験では、ダイナミックレンジは8以上あれば良いと思っています。そう考えると、どちらも十分な性能を持っていると言えそうです。