投資の神様ウォーレンバフェットに関する本、生い立ちから投資手法まで書かれています。
彼の投資手法は、前期と後期で変化しています。
前期はグレアム・ニューマンに影響されてバリュー株(安価な株)に投資しています。グレアムの投資手法は以下。
- 適切な事業規模か:小型株(時価総額や流動性の低い株)は除外する。急な取引増加により価格が大きく上下するため。
- 財務状況は健全化:製造業なら「流動資産が」「流動負債」の2倍以上であること。「長期負債」が「準流動資産(流動資産からすべての負債を差し引いた額)」を超えないこと。
- 利益が安定していること:最低でも10年間は当期利益に赤字が無いこと
- 配当があること:20年間連続で配当を出していること。
- 利益が伸びていること:過去10年間のうち、直近3年間のEPS(1株当たりの純利益)が最初の3年間より33%以上伸びていること
- 株価収益率が妥当なこと:PER(株価収益率)が15倍以下であること
- 株価純資産倍率が妥当なこと:PBR(株価純資産倍率)が1.5倍以下であること
後期はフィリップ・フィッシャーに影響されて成長性のある企業に投資するようになります。これは、以下のフィッシャーの15の質問に従って企業を選ぶものです。これは(1)売上拡大を続ける力を見る(質問1~6)、(2)利益を生み出す力を見る(質問7~9)、(3)経営者の質を見る(質問10~15)からなります。
- 今後数年間にわたり収益増が期待できる製品やサービスはあるか
- さらなる収益増が期待される新製品や新サービスの見通しはあるか
- 研究開発努力を行っているか
- 独自のノウハウや技術はあるか
- 営業部門は優れているか
- 長期的展望に基づき企業運営がなされているか
- 十分な営業利益率があるか(営業利益率10%以上)
- 売上高営業利益率を維持、改善するために十分な努力をしているか
- 適切なコスト分析と財務分析がされているか
- 良好な労使関係を築いているか
- 管理職の能力をうまく引き出しているか
- 優秀な管理職が豊富であるか
- 経営者は悪いニュースも報告しているか
- 投資家に対して誠実化
- 増資するリスクは無いか
まとめ
投資は、良い企業を安く買うことが全てです。良い企業の見つけ方と、それが割安かどうかの見極め方が、この本を読むと分かります。