kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



女性は恋愛に積極的、そしてアンケートにも積極的?

 『「交際相手いる20代未婚」男性わずか22%…女性の半分 明治安田が調査、男性の消極さ浮き彫り』(産経ニュース)。
 これは煽っている、煽っているなぁ。男性の恋愛コンプレックスを思い切り煽っているタイトルだ。このタイトルをつけたのは産経ニュースなんだろうなぁ。
 一方、元ネタのアンケートを行った明治安田生活福祉研究所のサイトを見ると、アンケート結果のレポートが置いてある。『2014年 20〜40代の恋愛と結婚(第8回 結婚・出産に関する調査より)』のレポート
 これを読んで突っ込むところを先に突っ込むと

  • Web調査をしているので、一般人というよりもWeb好きな性質をもった集団の結果である。よって、日本人一般に当てはまるかは不明。
  • 交際相手位のいる割合が、女性と男性で大きく異なっている。男女の人数はほぼ同じだと仮定すると、この結果は解釈が難しい。考えられるのは、
    • 男性は二股をかけている
    • とある男女において、男性は交際していないと思っているが女性は交際していると思っている
    • このアンケートに答える(Web好き)女性は、このアンケートに答えない(Web好きでない)男性と付き合っている。

 他のアンケート結果と組み合わせて、さらに考えてみよう。アンケートの年収の結果から、20代男性の平均年収を計算すると多く見積もっても205万円となる。一方、国税庁の「民間給与実態統計調査 平成24年分」(第14図)を見ると、男性20〜24歳の平均年収が260万円、25〜29歳が367万円。
この二つを比べると、明治安田のアンケートに答えている男性は低収入側似寄っている可能性があります。学生の割合が多いのでしょうか。

明治安田生活福祉研究所レポートより)
 


 明治安田の図表2を見ると、女性が男性に求める希望年収は高額である。

未婚女性が結婚相手に求める最低年収について訊ねました(図表2)。希望年収を「400 万
円以上」としているのは、20 代で57.1%、30 代では65.5%となっています。


明治安田生活福祉研究所レポートより)
 まとめると、

  • 今回のアンケートに答えた男性は、比較的低年収である
  • 今回のアンケートに答えた女性は、男性に高年収を求める

と言えそうです。こう考えると、このアンケートに於いて交際率が男女で異なるのは、アンケートに答えた女性はアンケートに答えていない男性と付き合っている、という解釈もできそうです。(もちろん他の可能性を否定するものではありませんが)

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