kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



就職活動のコツを斬る

 そろそろ就職活動の準備を始める時期だと思います。私は、就職面接にて学生さんを面接してるのですが、たまに大きく外しているなっと思う人がいます。お話を聞いてみると、面接のコツをネットで調べてから、本番に挑む人が多いようですが、中には間違った情報をうのみにしている人がいるようです。そこで、どんな情報がネットで得られるのか、試しにキーワード”就職活動 必勝法”でGoogleで調べてみました。

 調べた中で、「就職活動、これさえやれば内定が獲れる!」に書いていることは、比較的当たりです。特にエントリシートの書き方で、

1.積極性 (82.5%の企業が重視)
2.対人理解(59.0%の企業が重視)
3.問題分析(47.5%の企業が重視)

上の3つをしっかり書くことと述べている点は、まったく正しいと思います。さらに、

文章の書き方(構成)を
「結論」+「その具体例」 or 「結論」+「その理由」
で書くことが重要である

とある点も正しい。

問題は、文章を

「結論」+「その具体例」 or 「結論」+「その理由」

で書くことが難しいことです。社会人でもこれができる人は30%くらいじゃないかな。

例えば、自己PRコンテストから以下をみつけることができます。

【自己PRコンテスト受賞 自己PR】

私は自分流を探し出し、周りに広めることが得意です。3年間カフェでのアルバイトを続ける中で、他のチェーン店の常連様をどうしたら私の店舗の常連様にできるかを常に考えてきました。そこで思いついたものが、カプチーノにミルクで絵を描き提供するというものです。社員の方にこれを実行したいと提案・説得をし、仲間と練習をし、目立つように店前に看板を作りました。すると1日のカプチーノ平均出数が7杯から20杯に伸び、前月に比べプラス11万の売上増に貢献しました。今は毎日絵を変え常連様の楽しみを増やす作戦を実行中です。

よく書けている自己PRだと私も思います。しかし、問題は、こんな自己PRを書くこと自身が難しいことです。嘘を書くという手もないことはないですが、嘘がばれる可能性とそのときのリスクを考えると、やめた方が良いです。上のような自己PRを書いた学生と面接するときには、私ならかなり根ほり葉ほり聞きます。例えば、「カプチーノ以外の飲み物に対する自分流は何か?」とか「仲間は何を提案したのか?」とか「カプチーノの絵は何通り書けるのか?世の中のラテアートの達人は何通りの絵をかけるのか?」など、質問の宝庫です。これらの質問にどれくらい的確に答えられるかで、あなたを知ることができます。つまり、背伸びした自己PRは危険です

 一方で、ネットでよくみかける間違った情報に、”就職活動は情報戦である”というものがあります。なぜ間違っているかというと、

  • 自己PRや面接は、どう他の人と違うことを言うかという、勝負であること

だからです。学生のみなさんは、小学校から大学までは、どう正解を言うか(つまり人と同じことを言うか)勝負をしてきています。一方で、自己PRや志望動機に正解はありません。限られた採用人数の枠の中にどの人を選ぼうかと会社側は見ている訳ですから、他人と同じことを主張してはダメです。なので、ネットで情報を集めれば集めるほど、あなたの主張は皆と同じになっていき、ダメになっていきます。わたしは、就職活動は削る作業だと思っています。自分の中の皆と同じ部分を削っていき、自分オリジナルな部分を残していく作業です。

 さらに、ネットでよく見かける別の間違いに、”面接(エントリシート)は減点法である”があります。実は加点法なのです。先ほど述べたように、もともと正解なんてないのですから、減点のやりようがないのです。例えば、志望動機に「御社の社員にあこがれました」とか「御社の社訓に感銘しました」とか「家が近いから」と書こうが全然OKです。

まとめ

 就職活動は、学生のルールで育ったあなたが、社会人のルールで測られる活動です。人と同じことを主張するのではなく、人と違うことを主張することが成功の道です。主張の方法は、結論+具体例 あるいは 結論+理由 の形で行うと良いが、もともと難しいので完璧を求めてはいけません。就職活動に関する情報の海で溺れないように情報収集はやりすぎない方が良いです。

追記

 学生のみなさんにとって、「会社」をイメージすること自身が難しいと思います。その上、たくさんある会社のなかから希望の会社を絞り込むのは至難の業でしょう。まずは学校のOBに会社生活の話を聞くのが良いと思います。
 また、「こんな従業員が企業を破壊する! - 面接でチェックしたい5つのポイント」のように、会社の人が読む情報に目を通すのは、意味があるでしょう。

自己紹介について

自己紹介も悩ましいものの一つだろう。これに関しては、「自己紹介で通る人 自己紹介で落ちる人。自己紹介で言うべきこと 言っては絶対いけないこと」が一読に値する。この記事は若干冗長なのでまとめと補足をしておきます。

まず、自己紹介と自己PRに違いはなく、自己紹介とは自己PRのことである、ということが述べられていますが、全く正しいです。私も自己紹介では自己PRを期待します。

それで、自己紹介では何を言えばいいかというと、(一つの型として)以下を覚えておくとよいと思います。

自己紹介で言うべきことは、
「①今までしてきたことの中で、
②一番新しい③自分のクライマックス」だ


短所についてはも、以下の内容で正しいです。

短所を聞かれたら、正直に答えるべきか
履歴書の欄にも、長所とともに短所を書く欄のあるものがある。
君の短所は何ですか?」
というイヤミな質問をぶつけられることもある。

せっかく売り込みに行っているのに、とがっかりすることはない。
そういうときはどうするか。
短所を言うふりをして、長所を言えばいいのだ。

どんな特質もあるときは長所になり別の時には短所になりますので、面接官が長所と同時に短所を聞くのは、あなたの特質を別の切り口から聞いているだけのことです。上の文章に加えて、

  • 私の短所は○○です。こんな失敗をしたことがありますが、○○なおかげでこんな成功をしたこともあります。○○の短所を長所にするため、△△に気を付けています。

と言えると完璧です(逆も真で、長所も短所になりうるので、短所とならないようにどう気を付けているか言えると完璧)。



面接の達人2013 バイブル版 (MENTATSU)

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「手紙屋」

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