「首相、欧州6カ国歴訪に出発 「積極的平和主義」をアピール」(ヤフーニュース)
ゴールデンウィークになると、首相は外遊にでかけます。「外遊」という言葉からすると「遊ん」でいるように見えるのですが、実際はトップ外交を行うために出かけるのです。
政治というのは、国内の問題を扱う内政と、外国との問題を扱う外交とに分けられます。日本は、国民が内政に感心があるようです。「首相の国会出席は多すぎる?「国会改革」議論の背景は」(The Page)1によると、日本の首相はイギリスの首相に比べて4倍の日数の127日も国会で発言しています。これだけ国会に出席していると、海外に出ててトップ外交を行う日数は限られてきます。
いま、外交問題としては、
- ロシアのウクライナ問題:ロシアにエネルギーを頼っている日本は、ロシアを批判するのかそれともしないのか
- 北朝鮮との外交問題:近隣諸国と歩調を合わせて対応する必要があります。
- TPP問題:アメリカのオバマ大統領はTPP問題を米国の意向に沿う形で決着するために、アジア各国を訪問しました。日本も他国に働きかけるのであれば首相が他国を巡る必要があるでしょう。
- アフリカ:これからアフリカが日本に取って重要な地域になることは、確実です。資源が豊富であること、経済成長も進んできており、市場としても魅力的だからです。日本がアフリカ各国に進出するためには、法整備や条約整備が必要です。これを働きかけるには、トップ外交が必要です。
日本人は、内政に注目しがちですが、外交にも注目が必要だと私は考えています。阿部首相の外遊の結果に注目したいと思います。