そろそろバラの咲く季節。各地のバラ園もオープンする時期だ。また、園芸品店でもバラの新苗が並び始めている。
バラを育ててみようと思う人は多いけれど、いざ買おうとするとバラの品種の多さに圧倒され、選べないことが多い。バラは、品種改良が盛んで、現在3万〜5万品種あると言われている。このような多くの種類の中から一つを選べと言われても、選び用が無い。
自分の頭の整理を整理するために、バラの選び方をまとめてみる。
バラの分類
バラを、何かの基準で分類し、好みで絞り込んでいくと、数が減って選びやすい。そのための基準を、列挙する。
株の大きさで分類
ミニバラと呼ばれる10cm程度の大きさのものから、5メートルにもなるつるバラまで大きさは様々。小さなバラは迫力に欠けるが場所を取らず、大きなバラは一面に花を咲かせることで迫力のある庭作りができるが、スペースを必要とする。
また、小さなバラは鉢で育てることが出来るが、大きなバラは鉢ではそれほど大きくならず、その性質を生かすことができない。
花の咲く時期で分類
春にだけ咲く一期咲きのバラと、春から秋まで繰り返し咲く四季咲きのバラの2種類がある。四季咲きのバラの方がお得感は高いが、施肥などの手間は四季咲きの方が必要となる。
花の色で分類
大まかにバラの花の色は、白、赤、黄色、マゼンタ、ピンク、茶に分けられる。また、色の濃い物から薄い物まである。
花の形で分類
まるっこいカップ咲き、一重咲き、八重咲き、ロゼッタ咲き、剣弁高芯咲きなど花の形も様々である。
花の大きさで分類
ミニバラのような小さな花から、フロリバンダのような中輪の花、ハイブリッドティのような大輪の花がある。花が小さいほど花数が増える傾向にあり、大きな花は花数が少ない。
香りで分類
花の香りの弱い物から強い物まであり、その香りもミルラ香・フルーツ香・ティ香・ダマスク香・ミルラ香など様々である。香りばっかりは、実際に嗅いでみるしかないため、花の咲いている時期にバラ園に行くのが良い。
花もちで分類
花が開いてから散るまでの時間もバラの種類によって様々。一般に香りの強い花は花もちが悪い傾向にある。ただし、パープルレインやカフェラテ、みさきのように香りも強く花もちの良い品種も存在する。
必要な日照量で分類
一般に、バラは、一日に4時間以上の直射日光の当たる場所で育てることが推奨されている。しかし、半日日陰でも咲くバラもある。どこで育てるかによって育てられるバラの品種は制限される。
病気になりやすさで分類
イングリッシュローズのザ・メイフラワーのように病気に殆どかからないバラから、農薬を頻繁にまいても病気にかかりがちなバラもある。この観点でバラを分類した本に、バラの家の木村氏の書いた「鉢で美しく育てるバラ」がある。
バラの選び方
- まず、病気のなりやすさでバラを選びましょう。丈夫なバラは育てるのに手間がかかりません。バラにどれだけ手間をかけられるか自分に等と良いでしょう。最初のうちは、木村さんの本にあるタイプ2のバラを選ぶと良いでしょう。
- 次に、タイプ2のバラの中で花の形と色で好みのバラを探しましょう。
- 好みの花の形と色の中で、好みの香りのバラをさがしましょう。
- 最後に、株の大きさを選びます。育てるスペースが無いときは、1メートル程度の小さなバラを選ぶと良いでしょう。
上のようなステップでバラを絞り込んで行くと、好みのバラを選べると思います。
殿堂入りのバラ
好みのバラを選ぶなんて出来ないという人は、殿堂入りしたバラの中から選ぶと選びやすいでしょう。
3年に一度開かれる世界バラ会連合世界大会で、1、2種類のバラが選ばれます。それらを殿堂入りしたバラと読んでいます。詳しくは、「殿堂入りのバラたち」(NAVERまとめ)を見るとよいでしょう。
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