kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



「"PHOTO IS"想いをつなぐ。30,000人の写真展2016」を見ながら、良い写真とは何か考えた

 「"PHOTO IS"想いをつなぐ。30,000人の写真展2016」の東京会場を見てきました。3万人が写真を出展していて、それを幾つかの会場で展示するというものです。東京会場はその展示場の一つですが、もの凄い数の写真が展示されていました。写真を見るだけでなく、その作者に対して手書きのメッセージを送ることができます
 この写真展の特徴は、二つです。(1)とにかく大量の写真を見ることができる。(2)メッセージを書くために、良い写真をみつけるという能動的な態度で写真を見ることができる。特にメッセージには自分の感想を書くため、なぜこの写真を良いと思うのか?自問自答しながら写真を見ることになります。これは随分活性化した状態で写真を見ることになります。
 そして、この写真展を見て、写真を見る側ではなく、写真を撮る側として写真を撮るヒントを二つ得た気がします。
 一つ目は、たくさんの写真の中でも、強い存在感を示す写真を撮ること。猫などの動物の写真は可愛いです。この写真展でも動物の写真がたくさんありました。しかし、可愛いのは猫であって、カメラマンの腕で引き出されたものではありません。可愛い猫を撮った写真は、猫を可愛く撮った写真とは違います。また、自分の子供や友達の写真は、その人を知る人間にとっては面白いです。しかし、被写体を知らない人にとってその写真は面白くありません。知らない子供が笑っている、そんな風に見えます。
 二つ目は、タイトルが大切だということ。被写体を知らない人に、写真を見てもらう時には、その写真が撮られたコンテキストを分かってもらう必要があります。例えば、レーシングカーが疾走する写真を見せる時、それがスタート直後なのか、ゴール直前なのか、一位なのか最後尾なのか、あるいはレース中なのか練習中なのかなど、コンテキストが分からないと、ただの走っている車が写っている絵を見せていることになります。写真だけで、コンテキストを伝えることができればそれは素晴らしいのですが、タイトルはそれを助けてくれます。
 つまり、良い写真とは、被写体を知らない人にそのコンテキストを届けられるものではないかと、思います。

 私も写真を撮って、このブログに貼ったりしています(関連エントリ)。ブログは、文章を添えてコンテキストを伝えることができます。それができない、単品の写真を上手に写真を撮るのはなかなか難しいですね。