kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



『言葉の本質』(今井むつみ、秋田喜美)の感想:オノマトペの不思議

 

 「ガリガリ君」アイスの名前が好きです。「ガリガリ」という音が、アイスの触感を良く表しています。ほかの名前、例えばゴリゴリ君、カチコチ君、ジャリジャリ君では、あのアイスの感じを表さないと思います。

 この「ガリガリ」はオノマトペというやつで、擬音語・擬態語のことですが、「ガリガリ」という言葉が何か印象を伝えるというのは、よく考えると不思議なことです。言葉は記号であり、他の記号に置き換えることも可能だとよく言われるからです。例えば、「トマト」が赤いあの野菜を指していますが、別に「トマト」でなくてもよく別の何か例えば「ソマソ」でも良い筈です。

 

 「ふわふわ」と「カチカチ」の音を聞くと「ふわふわ」の方が柔らかく感じます。この本によると、私たちが「ふわふわ」と言う言葉の意味を知っているからではないようです。

 「マルマ」「タケテ」という架空の言葉を使って、どちらが柔らかい感じがするかを調べると、日本人だけでなくアメリカ人も「マルマ」を選ぶと言います。つまり音から受ける印象に普遍性があるということですね。不思議です。

 ところで、オノマトペではありませんが、私は「もののふ」という音が可愛いと思い、好きです。