kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



『イラストで分かる高齢者のからだ図鑑』(kei,長島佳歩):高齢者の介護に初めて関わる人が読んでおきたい本

 介護は突然やってきます。

 親が転んだ。そのまま寝たきりに。そして介護に突入。

 ヘルパーさんを頼み、公的補助を申請し、使えるサービスは全て使いましたが、それでも、介護に参加せざる得ません。もちろん、超富裕層ならお金にものを言わせて24時間体制で支援してもらうことも可能かもしれませんが、一般人には到底無理な話です。

 

 介護で困るのは、高齢者の扱いに戸惑うことです。話が通じない、急に怒る、頑固で意見を曲げない等々。

 本書は、高齢者がなぜそうなのかを記しています。何故が分かれば、こちらも腹も立たなければ、うまい対応もできます。本書の構成は、以下の通りです。

  • 高齢者ののこと
  • 高齢者の動作のこと
  • 高齢者に多い病気のこと
  • 高齢者の認知症のこと
  • 高齢者とのかかわりのこと

 

感想

 特に面白かったことを書いていきます。

 

 高齢者は、姿勢を保持する筋肉が弱りやすい。そのため、歩くのが遅く、転倒しやすい。そのため、意識して鍛えることが必要です。このとき、足指の筋肉と、足裏の筋肉が衰えやすいことはあまり知られていないので、忘れずにこれも鍛えましょう。

 

 高齢者は、脳の前頭葉が委縮しやすい。そのため、頑固になったり、怒りっぽくなります。また、何かをする意欲も減退します。理不尽に怒る姿を見てもあきらめましょう

 

 人の体内の60%が水分と言われていますが、高齢者の場合は50%まで低下します。つまり、平常時から乾いています。脱水症状や熱中症になりやすいので気を付けましょう。

 

 高齢者は、筋力が低下するため、これまで意識せずに出来ていたことが出来なくなります。例えば、椅子から立ち上がることや、床に寝ている姿勢から立ち上がることなど。しかし、正しい手順を知れば、一人でもできる場合が多いのですが、介護者が力任せに体を持ち上げるなどして必要以上に助けてしまうと、ますます高齢者の筋力が衰え、寝たきりになります。介護者も注意しましょう。

 椅子から立ち上がる際には、高齢者は重心を前に移動することが難しいため、意識して重心を前にするようアドバイスする、あるいは重心を前に移動する部分だけ力を貸し、そこから立ち上がるのは高齢者にやってもらうのが良い。

 また、床にあおむけに寝ていて、そこから立ち上がるには次の手順を意識すると良い。

  1. 横向きに姿勢を変える
  2. そこから横座りに姿勢を変える
  3. そこから四つん這いに姿勢を変える
  4. そこから片膝立ちに姿勢を変える
  5. さらに高這いに姿勢を変える
  6. そこから、立ち上がる

 

まとめ

 介護は突然やってきます。高齢者は、怒りっぽかったり頑固であったりして、こちらもストレスが溜まります。また、できないことが多いのですが、助けすぎるのも良くありません。これまで無意識にできていたことが出来なくなったとき、正しい手順を知ると出来たりします。学びましょう。