「コーチングの神様が教える「できる人」の法則」という本を読んだ。エグゼクティブコーチなる人が書いた本で、要するに偉い人のコーチをやってきた人がエグゼクティブに共通する悪い特質とその矯正方法について記したものである。
エグゼクティブは、多くの良い習慣を持っているが、少しの悪い習慣をもっている。これが彼らをTop of Topsに上り詰める障壁となっている。その悪い習慣とは以下。
- 極度の負けず嫌い
- 何かひとこと価値をつけ加えようとする
- 善し悪しの判断をくだす。
- 人を傷つける破壊的コメントをする
- 「いや」「しかし」「でも」で文章を始める
- 自分がいかに賢いかを話す
- 腹を立てているときに話す
- 否定、もしくわ「うまくいくわけないよ。その理由はね」と言う
- 情報を教えない
- きちんと他人を認めない
- 他人の手柄を横取りする
- 言い訳をする
- 過去にしがみつく
- えこひいきする
- すまなかったという気持ちを表さない
- 人の話を聞かない
- 感謝の気持ちを表さない
- 八つ当たりする
- 責任回避する
- 「私はこうなんだ」と言いすぎる
これらは、アグレッシブな人は持っている習慣であり、これ自体悪いものではないが、過ぎると害になる。
私は、エグゼクティブでは全くないが、心に引っかかるところはたくさんある。
- 極度の負けず嫌い
- ⇒全てに勝つ必要は無いのに、つまらないことで争ってしまう。
- 何かひとこと価値をつけ加えようとする
- ⇒アドバイスしているつもりなんだが、相手のモチベーションの下げているだけのことがある。
- 「いや」「しかし」「でも」で文章を始める
- ⇒もう口癖になっている。直さなければ。
- すまなかったという気持ちを表さない
- ⇒謝るのが苦手
著者は、自分の悪い癖を自分で気づくことは無理だと述べている。自分の悪い癖を知るためには、周りの人からのヒアリング(フィードバック)が必要である。その際、「僕はどこか悪いところあるかな?」と聞いても何も返ってこない(エグゼクティブに意見できるものはいない)。「どうすれば私はもっと良くなるだろう?」という聞き方が必要である(聞き方はすごく重要だ)。
また、人間がいかに自己主張をするものかを認識するために、人と話をしているときに音を消すことを勧めている。つまり、相手の話していることでなく相手のボディランゲージに注目することで、口ではしおらしいことを言っても態度が自分が偉いと主張してることに気づく筈だ。
そして、たいていできていない「聞く」というスキルを上達させるためには、
- 話す前に考える(今から話そうとしていることは言う価値があるか?)
- 相手に敬意を持って聞く
という態度が大切である。
自分を変えようとするとき大切なことは、
- 正しい習慣を変えない、悪い習慣を変えること
- 計測可能な達成目標を立てる。
そして最後にいくつか落ち穂拾い的なトピック
- 部下は自分とは異なる人間で異なる考え方をするものだということを忘れないこと。
- 部下に命令したものが全て実行されるとは限らない。フォローアップする必要があるのを忘れないこと。
- 自分自身が変わりたいと考えていない人は、変えようとしても無駄である(余計なおせっかいで終わる)。
- 夢を追うのが人生である。そして、夢をいくつ実現したかでなく、夢を全て試したかと自問すること。
- 作者: マーシャルゴールドスミス,マークライター,Marshall Goldsmith,Mark Reiter,斎藤聖美
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