「会話の途切れない話し方」という本が売れているようで、読んだ。この本は、「話し方」ではなく「聞き方」の本である。内容を一言で言うと、「相手の気持ちを読み取り共相槌を打て」であろう。
会話で、
昨日は定時で帰るはずが、課長につかまって3時間も残業したよ
と言われた場合、相槌の打ち方として
- 「昨日何か用事があったの?」
- 「用事があると言って帰っちゃえばよかったのに」
- 「何の仕事だったの?」
と色々考えられるが、事実でなく相手の気持ちに焦点を合わせて「大変だったね」と相槌を打つのが正解*1。
ところで、会話にはいくつかの種類があります。
- 雑談
- 議論
- 相談
- 情報交換
- コーチング
等々。この中で、本書は雑談のための本です。議論のための会話で本書の手法を使うと、ダラダラした生産性の低い議論になります。
逆に、会話の種類という切り口で考えると、人によって得意な会話・苦手な会話があるように思います。「東大で教えた社会人学」によれば、理系は物に関心があり、文系は人に興味がある人が多いので、理系の人は情報交換的な雑談をし、文系の人は気持ちを交換する雑談をしているかもしれません。
自分が、普段どんな会話をしているか(何を話し何を聞いているか)を自己観察してみると気づきがあるかもしれない。
誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール
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*1:抽象度を上げて言えば、相手の発言がポジティブかネガティブかを判断し、良かったねあるいは大変だったねと共感してあげる、ということです。