kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



早く就職しないと、ますます就職できなくなる

 この春卒業の大学生の就職内定率は68.8%である。史上最低だった昨年を、さらに4.3ポイント下回った。学生の就職は今後どんどん厳しさを増すと私は思っている。

 その理由は、二つある。一つは、企業は景気が良くなっても採用人数を増やさないためだ。以下の日経新聞の記事(2011年1月20日)にあるように、日本の企業は生産の海外企業への委託を進めている。さらに生産だけでなく設計も委託することが増えている。このため、景気が良くなっても国内従業員の仕事はそれほど増えないのである。

薄型テレビなどデジタル家電製品の輸入額が、2010年に初めて輸出額を上回ったもようだ。ソニーなどの電機大手が国内生産を減らし、台湾企業などへの生産委託を増やしてきたことが背景にある。すでに冷蔵庫など白物家電は輸入が輸出を大きく上回っており、日本は家電製品の「純輸入国」に転じた。
(中略)
 ソニーはテレビの主力拠点だった愛知県一宮市の工場を09年に閉鎖しており、国内工場は同県稲沢市の1カ所のみ。10年はエコポイントの追い風で国内テレビ市場が拡大したため、生産委託先からの輸入を大幅に増やしたとみられる。東芝もテレビの多くは台湾企業に生産委託している。

 二つ目の理由は、グローバル採用の増加である。上で述べた生産委託のように海外企業との協業が増えているため、これらの海外企業と交渉できる人材が必要となっている。そう考えると、日本人を採用するよりも、日本に留学している外国人を採用することになっていく。以下も日経新聞の記事(2011年1月20日)である。

ソニーは2013年をめどに日本の新卒採用に占める外国人の割合を全体の30%まで高める。中国やインドなどアジアの学生の採用を増やし、外国人比率を11年予定の2倍にする。国籍を問わず優秀な人材を集めることでグローバル競争力を高める狙いだ。

このように、今後景気が良くなっても企業は新人採用数を増やさないこと、新人採用の中で外国人の割合が増えていくこと、この2点により日本人の就職はますます厳しくなると考えている。就職浪人などで就職を先延ばしにすると、ますます就職できなくなりそうだ。