kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



誰のための組織力?

 wikipedia:猪瀬直樹都知事が辞任することとなった。
 医療法人「徳洲会」グループから5000万円を受け取った件について追求されたためだ。例えば、「猪瀬都知事の5000万円問題・渦中の人に聞く」(江川紹子)などをみると、猪瀬氏が辞任することが都民の利益になるか否かという視点での議論がなされていないように思う。

ーー報道や都議会の追及をどう見ている?
木村「都議会は、事実の解明より辞職ありきでフェアではない、と思います。マスコミも、検察のリークがあるのか、単純な事実を誇大にフレームアップして、人々の疑念を増幅するような書き方をしてきた。特に朝日新聞はひどい。これは決して都民の利益にはならない

 また、「都知事辞任など」(石破茂)を読むと、政治家になるための準備期間の短さについての弊害について述べられており、興味深い。

 傲慢、とか脇が甘い、とか猪瀬氏に対する批判は多くありますし、その通りのことも多いのでしょう。特に東京電力病院徳洲会との件が、致命的となったのではないかと思われます。
 高名な作家から副知事に転じ、そのまま知事にまで上り詰めた猪瀬氏には、政治家になるための準備期間があまりに足りず、いきなり権力の極みに昇りつめてしまったことによる弊害が如実に出てしまったのかもしれません。その足らざるところを補うシステムを機能させられなかったことの責任は、何処にあったのかと考えてしまいます。

 有能な人が異例のスピードで出世する。そんな中で、そのポジションでやっていくための準備期間が足らず、失敗する。こんな構図は、様々な組織にあるだろう。有能な人をサポートするシステム、つまり組織力がなければ、
有能な人はトップとして仕事をすることができない。
 組織力というと、組織の一般構成員のためのものというイメージが個人的にはあったのだが、猪瀬氏の騒動を通して、組織の幹部を強化するための組織力というものを意識することも大切だと感じる。